大相撲

相撲部屋最新事情

相撲部屋の栄枯盛衰はこの世の常であるが、
定年とともに終わりを迎える部屋がある。
三月場所はかつての尾車(元琴風)部屋の
力士の所属が2通りの場内紹介に変わった。
これは尾車親方が定年を前にして、三月場所
の大阪宿舎のメドがたたないため、早めに
部屋を解消したことによるものである。

<尾車親方>

そのため、力士、親方、呼び出し、床山、
世話人の移籍先は二分された。一つは尾車
部屋から分家独立する元豪風の押尾川部屋、
もう一つは元稀勢の里の二所ノ関部屋である。
押尾川部屋には十両矢後、幕下以下天風、
飛燕力、尾車親方、世話人の錦風、一等床山
の床豪が移籍した。二所ノ関部屋には幕下
以下友風、栄風、藤川、竜風、竹岡、西田、
宮城、阿部、中村(元嘉風)親方、呼び出し
禄郎が移籍した。

<元嘉風の中村親方>

尾車部屋はかつて元大麒麟の押尾川が定年前
退職したとき部屋の力士を引き取っている。
飛燕力はその時の弟子である。初土俵は1998
年である。同期には追風海、玉乃島、北太樹、
玉飛鳥がいる。

移籍先二分のケースは元久島海の田子ノ浦
部屋でもあった。この時は師匠の死去による
ものだが、力士らは出羽海(元鷲羽山)部屋
と春日野(元栃乃和歌)部屋に分かれた。
春日野部屋の碧山は元久島海の弟子であった。

<碧山>

相撲部屋の独立は、2006年9月28日以降条件
が厳しくなった。
・横綱もしくは最高位大関
・関脇・小結通算25場所以上在位
・幕内60場所以上在位
この3条件のうち1つを満たさなければなら
ない。

元豪風の押尾川部屋独立は幕内在位86場所に
よるものである。それにしても部屋の継承と
独立では条件に差がありすぎると感じるのは
筆者だけだろうか。自分が強くなることと
力士を育てることはまったく違う要素である。
2横綱・1大関を育てた花籠(元大ノ海)は
最高位前頭3枚目であった。こうした人材を
埋もれさせるのは惜しい気がする。

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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