照ノ富士が大関へ復帰した。幕内復帰して
5場所後のことである。かなり驚異的なこと
である。この5場所に優勝2回、優勝同点
1回だから、現在の大関の中では最強といっ
て差し支えない。取り口は寄りを主体とする
相撲である。特に両前褌を取って引きつけて
の寄りはかなり強烈である。御嶽海はこれで
圧倒されている。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/05/210320七日目幕内-1124-e1620088424404.jpg)
寄り切る>
照ノ富士は両膝が懸念されている。そのため
優勝決定巴戦になったらもたないのではと
思われた。幸い優勝決定巴戦は実現していな
い。ただ、昨年(2020年)十一月場所、大関
貴景勝との優勝決定戦は相撲にならず、完敗
している。過去にも横綱鶴竜、横綱稀勢の里
との優勝決定戦で負けている。つまり優勝
決定戦は3連敗中である。これは不名誉な
ことである。チャンスがあれば一矢報いて
おきたいところである。
照ノ富士は押し相撲に苦戦をしいられる傾向
がある。幕内復帰後、高安には0勝4敗で
ある。三月場所は高安にもろざしを許した。
しかも高安の右は深く、防戦一方に追い込ま
れた。ほかにも幕内復帰後、阿武咲に1勝
3敗、隆の勝に1勝2敗、大栄翔に2勝2敗
である。リベンジを果たすことが最大の課題
である。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/05/210321八日目幕内-923-e1620088454885.jpg)
朝乃山が優勝したのは2019年五月場所である。
遠い昔になりつつある。その後千秋楽を迎え
て優勝圏内にいたのは1度だけである。この
あたりがなんとも物足りないところである。
しかもここ5場所は横綱のフル出場はなかっ
たにもかかわらず。これでは大関としての
存在価値を発揮したとはいえない。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/05/200111初日前日-223-e1620088473538.jpg)
朝乃山が大関昇進の足がかりをつくった2019
年十一月場所以降、関脇以下の対戦力士との
成績は以下である。
2019年
十一月場所9勝3敗
2020年
一月場所 8勝5敗
三月場所 10勝2敗
七月場所 12勝3敗
九月場所 10勝4敗
十一月場所1勝2敗
2021年
一月場所 10勝4敗
三月場所 9勝4敗
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/05/200731十三日目幕内後半-430.jpg)
照ノ富士に敗れた朝乃山>
朝乃山は取りこぼしが目立つ。特に照ノ富士
には5連敗中である。まるで太刀打ちでき
ない。三月場所はもろ手突きでいったが、
効力は少しもなかった。ほかに遠藤、御嶽海
によく負ける。2019年十一月場所以降では
遠藤戦3勝3敗、御嶽海戦3勝4敗である。
なお、2019年十一月場所以降貴景勝には3勝
2敗、正代には3勝4敗である。苦手の克服
なくして優勝はありえない。朝乃山への注文
はそこに尽きる。
牛丼を久々に食べました。
興味深いテーマをこれからもお届けします。