大相撲

2020年九月場所の視点

2020年9月12日

白鵬、鶴竜の両横綱は初日から休場である。
年齢的にも35歳で多くを望めない。出場して
も、どこかで休場してしまうのではという
思いがついてまわる。柏戸の晩年は、力が
衰えても新しい横綱ができないから無理に
土俵に上がっていた。そのため、9勝6敗の
成績が目立ってきていた。自分がやめれば
横綱は大鵬一人になる。それでも最後は「大
鵬関すまない」という気持ちで土俵を去って
いった。横綱の晩年はどうあるべきか、改め
て考えさせられるテーマである。

<柏戸>

九月場所の三役はすべて七月場所に上位で
勝ち越している。力のある者が三役にそろっ
たといえる。その三役同士の対戦成績とここ
1年(5場所)の成績が以下である。

1年間の成績はさすがに朝乃山が一歩リード
している。それはそのまま優勝争いの差と
なっているといってもさしつかえない。九月
場所は朝乃山が有力な優勝候補である。と
いっても勝負は紙一重である。勝利を呼び
込む運も必要である。

<朝乃山>

三役の対戦成績で負け越しがないのが、御嶽
海である。隠岐の海に五分である以外は対戦
成績ですべて勝ち越している。七月場所、
あまりいわれなかったが11勝の御嶽海と11勝
の大栄翔の対戦がなかったのである。これは
下位で勝ち上がってきた照ノ富士の上位対戦
が13日目という遅さに原因がある。取組編成
に工夫なしはいい加減にしてほしい。御嶽海
は今2場所連続10勝以上である。大関に最も
近い存在である。今場所2ケタ勝てば、その
次の場所はチャンスである。

<御嶽海>

貴景勝は婚約やコマーシャルで話題を呼ぶが、
問題は土俵で活躍できるかである。大関に
昇進してから低空飛行が目立つ。大関での
優勝争いは皆無である。大関は2場所連続
負け越しで降格する。この規定に甘えるか、
否かで大関の心構えが決まる。それは貴景勝
とて例外ではない。

<正代>

正代・大栄翔は連続2ケタ勝利があげられる
か。地力以外に、できるできないは好調さ、
勢いなどに左右される。正代は2場所連続
関脇である。上位で勝ちこせる力はついて
きている。先場所11勝をあげただけに2場所
連続10勝以上あげるか否かで今後の正代が
決まる。大栄翔は押し相撲だけにリズムに
のるといい相撲が取れるが、押しが発揮でき
ないと7、8勝の恐れはある。

九月場所はいよいよ初日を迎えようとして
いる。

雨の日です。
興味深いテーマをこれからもお届けします。

 

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denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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