場所直前になってとんでもないニュースが
飛び込んできた。玉ノ井(元栃東 子)部屋
の所属力士19人が新型コロナウイルスに集団
感染したことが判明した。今は緊急事態宣言
が解かれ、自主規制で注意している時期とは
いえ、人数も多く、ショッキングな出来事で
ある。相撲部屋はどうしても共同生活になる
し、稽古はどうしても密になる。これでは
出稽古はとてもできる状況ではない。
親方はじめ、無事な者もいる。かかった者も
重症者はいないという。それでも玉ノ井部屋
の者全員が休場になりそうである。日ごろの
鍛錬は本場所で技量を試すためであるならば、
これほど無念なことはない。28人の休場者を
初日から出すので、土俵はたちまち寂しく
なってしまう。
新型コロナウイルスに感染したからといって、
かかった者に罪はない。批難は筋違いである。
誰しも感染の危険性はあるのだ。幸い休場
でも番付で考慮する考えが出てきているのが
救いである。それにしても新型コロナウイ
ルスは大相撲とファンをどこまで苦しめる
のか。なんでもない通常開催がいかに幸せな
ことだったか。今となっては感じずにはいら
れない。
九月場所の開催は予定通りだという。しかし、
部屋まるごと休場では心穏やかで観戦しに
くい。さらにここへきて横綱白鵬・鶴竜の
休場が確定した。横綱の特権を利用している
ばかりではいけない。さらに石浦、理事会の
決定を受け3場所出場停止の阿炎と幕内休場
者は早くも4人である。これに玉ノ井部屋の
十両東龍と富士東が加わることになり、関取
6人に及ぶ休場数である。
気候はまだ夏のようだが、土俵には寂しい風
が吹きまくってしまった。
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