七月場所の照ノ富士は大関転落後序二段まで
番付を下げての幕内復帰をはたした。その
場所で勝ち進み、優勝を争う大関朝乃山に
直接対決で勝ったことが優勝へ弾みをつけた。
九月場所の見所の1つに先場所優勝した照ノ
富士がどこまでやるか、という点がある。
勝ち進んでいるときはよく見える。勢いも
ある。真価を問われるのは九月場所の上位
での成績である。
九月場所の照ノ富士を予想する上で先人の
幕尻優勝はどうだったのか。振り返ってみよ
う。貴闘力は2000年三月場所幕尻優勝した。
横綱戦2敗、大関戦なし、関脇小結3勝で
あった。翌場所は小結に昇進した。横綱戦
1敗、大関戦2敗、関脇小結戦4敗で全敗
している。優勝した場所と同じ対戦相手では
7勝1敗から1勝7敗になって数字は逆転
している。成績は2勝13敗と惨敗だった。
2人目は記憶に新しい徳勝龍である。2020年
一月場所14勝1敗で優勝した。対戦は大関
貴景勝一人で、関脇小結戦は一番もなかった。
翌三月場所は前頭2枚目に躍進した。横綱戦
1勝1敗、大関戦1敗、関脇小結戦4敗で
あった。一月場所と同じ対戦相手は3人しか
いなく、2勝1敗から1勝2敗となっている。
成績は4勝11敗と大敗している。
照ノ富士は優勝した七月場所、大関に1勝、
関脇に1勝1敗である。九月場所は新たな
対戦相手として横綱白鵬は出場が微妙なので
除くと横綱鶴竜、大関貴景勝、関脇小結では
大栄翔・隠岐の海・遠藤が幕内復帰後初対戦
になる。再対戦が大関朝乃山、関脇正代・
御嶽海になる。ここを3勝5敗なら平幕に
5勝2敗が必要になる。
平幕は隆の勝、北勝富士、玉鷲、妙義龍、
豊山、栃ノ心、霧馬山が予想される。平幕戦
5勝2敗はぎりぎりになりそうである。照ノ
富士が七月場所の優勝者となると周りの見る
眼が違ってくる。一歩間違うと大敗につな
がりかねない。照ノ富士はその点を自覚して
早めにけいこにはいったという。再び強い
照ノ富士が見られるのか。注目である。
法律関係に目を通しています。
興味深いテーマをこれからもお届けします。