10日目の好取組は7勝2敗の御嶽海対9戦
全勝の朝乃山戦である。対戦成績は、御嶽海
が4勝2敗とリードしている。朝乃山が初優
勝した千秋楽に対戦して勝って、地力の差を
みせつけた。また朝乃山が大関を目指した
三月場所も御嶽海が勝っている。しかし、
いまや立場は変わって朝乃山が大関である。
朝乃山の強さの秘密は右四つ左上手の型と
共に前へ出る圧力があげられる。
かつて柏戸は前褌を取って走った。これには
大鵬もある時期までは手を焼いた。技能派の
元小結若瀬川の浅香山は「わしなら柏戸に
前褌を取らせない」と言うのだ。最初から
取らせないのではなく、取ったら上からたた
きつけるようにして切るのだ。部屋の清國が
この方法で柏戸に勝った。浅香山が教えた
ことはいうまでもない。
このエピソードを朝乃山に当てはめると、
朝乃山に左上手を与えず、力を発揮させ
ないことである。わかりきったことである。
前日隠岐の海はもろざしで果敢に出たが左
上手は取られ、勝利につながらなかった。
この日の御嶽海は前日霧馬山に負けた御嶽海
ではなかった。立ち合い、御嶽海は突き放し
にでた。朝乃山左上手に手がかかりそうに
なるが、取れず、四つの争い。御嶽海、左
上手を相手の結び目あたりを取り、 自分を
軸に動きながら変則的な上手投げ。 朝乃山は
西の土俵下に沈んだ。
1敗の正代が大栄翔の押しに屈し、2敗に
後退した。白鵬は突き押しのパワー相撲の
北勝冨士と対戦した。白鵬の速攻に一方的な
相撲となった。
かくして全勝白鵬、1敗朝乃山、下位で照ノ
富士となった。白鵬が追いかけて初めて互角
の立場になるが、それが逆では。白鵬有利の
まま場所は終盤に入っていく。
しつこいきまぐれ雨が続いています。
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