■白鵬
白鵬が横綱になっての初陣は2007年七月場所
であった。このとき先輩横綱に朝青龍がいた。
すでに20回優勝していた。この後2年4場所、
白鵬と朝青龍を中心とする優勝争いが続いた。
白鵬が優ったカタチではあったが、朝青龍の
スピードと集中力はあなどりがたかった。
その朝青龍が事件で相撲界を引退せざるを得
なくなった。2010年一月場所後のことであっ
た。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2020/05/100124千秋楽幕内後半-484-e1588383189296.jpg)
白鵬の本格的連勝は一人横綱とともに始まっ
た。朝青龍最後の在位一月場所、白鵬の連勝
は13日目に大関魁皇に負けた翌日、琴欧洲戦
からスタートした。日馬富士、琴欧洲、魁皇、
琴光喜の4大関がいたが、白鵬とは実力差が
あり過ぎた。三月場所、白鵬は15戦全勝優勝
した。この場所、関脇把瑠都が14勝1敗で
大関昇進を決めた。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2020/05/100324十日一目幕内-489-e1588383209290.jpg)
五月場所、白鵬はまたも15戦全勝優勝を成し
遂げた。5大関の最高成績は10勝5敗の把瑠
都であった。ほかの4大関は9勝6敗だった。
白鵬の独走であった。場所中、琴光喜の野球
賭博が発覚して事件になった。琴光喜は解雇
処分になった。七月場所、白鵬は3場所連続
全勝優勝を達成した。これは大鵬も千代の
富士もなしえなかった偉業である。連勝は
47連勝になった。もはや4大関では対抗でき
なかった。
九月場所、白鵬は全勝優勝を4場所連続に
のばした。連勝は62となった。双葉山の69連
勝が迫ってきていた。白鵬25歳のときであっ
た。迎えた十一月場所、70連勝の新記録と
なる8日目のチケットの売れ行きは早かった。
初日、白鵬は栃ノ心を退けて、連勝を63に
のばした。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2020/05/101114初日幕内-1378-白鵬対「栃ノ心-e1588383224797.jpg)
翌日2日目の前頭筆頭稀勢の里戦は歴史的
運命の日となった。これまで幕内での対稀勢
の里戦は20勝4敗であった。白鵬は大関時代
に3連敗したことがあるが、横綱になって
からは1敗しかしていない。目下11連勝中
だった。しかし、この日の稀勢の里は違った。
相撲は次のように展開した。YouTubeで
ご覧いただきたい。
白鵬は稀勢の里にてこずり、なかなかきめ
られなかった。無理な体勢で内賭けをかける
など、白鵬らしくなかった。稀勢の里は執拗
に攻め、最後白鵬は客席まで勢い余って飛び
込んでいった。こうして白鵬の連勝はストッ
プされた。「これが負けか」と白鵬が最後に
呟いた。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2020/05/白鵬63A-1024x262.jpg)
(この項目終わり)
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