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大関陥落制度は見直すべき

栃ノ心が苦しみながらも10勝をあげ、大関
復帰を果たした。大関復帰はのべ6人目で
ある。栃ノ心は数少ない成功例となった。
ところが大関復帰10勝以上の規定は必要か、
という疑問が出ている。確かに必要かと問わ
れれば、ノーという答になってしまう。
190525十四日目幕内 1370
<2019年5月 鶴竜戦で10勝目をあげた栃ノ心>

しかし、大関に関してはもっと根本的な問題
がある。それは2場所連続負け越しの陥落
規定である。これは関脇以下より甘い。2場
所に1回8勝すれば大関の地位は守れる。
10勝復帰以上にまずこれに手をつけなければ、
大関の本質を見失ってしまう。
ここ3場所の大関の成績は以下である。
豪栄道30勝15敗
高安 28勝17敗
今、関脇力士がこの成績で大関に昇進する
ことに賛成する方はいないであろう。しかし、
現実に2力士は大関なのである。これは大関
制度が抱える矛盾である。大関を弱くして
いるのが、2場所連続負け越しの陥落規定で
ある。
190525十四日目幕内 1150
<2019年5月 意外な相手に負ける高安 正代戦>

それではどういう規定が望ましいか。

3場所連続1ケタ勝利
これを満たしたときである。これが望ましい
大関陥落規定かは異論がある方もいるかも
しれない。あるいはこれでは、大関が不在に
なってしまうと不安視する方もいるかもしれ
ない。
それには横綱の昇進を厳しくすればいい。
横綱の昇進には「品格力量抜群」という規定
がある。本来横綱昇進にはこれだけで十分な
はずである。時代を築くほどの力量が横綱に
ふさわしい。そうでない力士はこれから大関
として十分奮闘することになる。
190526千秋楽幕内 1254
<2019年5月 鶴竜に敗れ9勝に終わった豪栄道>

物足りない横綱は甘い昇進から、優勝を争え
ない大関は甘すぎる陥落規定が生み出した
モノである。

明日関ヶ原が放送されます。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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