大相撲

玉鷲32歳からの急成長

2017年4月19日

玉鷲といえばこれまで目立つ存在ではなかっ
た。十両には5度転落している。つい最近
まで三賞とは無縁であった。横綱・大関
にはもしかしたらという恐さを与えられる
ような相撲ではなかった。このままではイン
パクトの薄い力士に終わっても不思議はなか
った。
080914初日幕内 003
<新入幕の玉鷲>
 
そういう印象だから、昨年(平成28年)の
十一月場所の初日に次のように書いている。

一番取りいい相手と思える玉鷲相手に、まさ
かの内容であっけなく敗れたのが日馬富士で
ある。玉鷲の突き落としにくずれ、そのまま
向こう正面に押しだされた。日馬富士に取り
こぼしはつきものだが、まさかの相手であっ
た。
161113初日幕内 818
<H28年十一月 横地な日馬富士を倒す玉鷲>
 
今までの延長で玉鷲を見ていたのでこうした
記述になってしまった。しかし、玉鷲の相撲
が変わったのは、この場所からであった。
威力のある突き押し相撲が開花したのである。
それが初日から横綱日馬富士を倒す結果に
つながったのである。この場所は突き押し
相撲がさえ、3大関を倒して10勝5敗の好成
績。初めて横綱・大関全員と対戦して勝ち
越した。そして初三賞となる技能賞を獲得
した。玉鷲このとき32歳。新入幕から49場所
目のことであった。
161127千秋楽表彰B 221
<平成28年十一月場所 玉鷲技能賞を受賞>
 
相撲が変わった例に琴桜がいる。琴桜は柔道
出身ということで投げ技が多かった。昭和39
年一月場所新小結で横綱柏戸と対戦して骨折、
全治3ヶ月という重症で十両まで落ちた。
災い転じて福と成す。琴桜はこれを境に立ち
合いぶちかます相撲。左のど輪右おっつけの
相撲に変わった。この相撲で大関・横綱に
昇進した。

千代の富士が投げ技中心から、前褌を取って
出る相撲に切り変えて、大横綱になったエピ
ソードは、あまりにも有名である。
170117十日目幕内 936
<H29年一月 鶴竜を圧倒する玉鷲>
 
琴桜にしても千代の富士にしても20代のころ
である。玉鷲は32歳である。ここに玉鷲特有
の驚異的変化がある。玉鷲の快進撃は続く。
横綱・大関に一歩間違えたらやられると思わ
せた。今年の一月場所、三月場所を関脇で
勝ち越した。3場所連続三役での勝ち越しで、
もはや完全に実力者として存在価値を示した。

五月場所、再び旋風をおこす可能性は大いに
ある。

五月場所は相撲仲間との観戦が多くなりそう。
興味深いテーマをこれからもお届けます。

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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