大相撲

37年前の横綱昇進基準アンケート

2016年7月31日

稀勢の里の横綱昇進をめぐる昇進基準は激
変している。七月場所千秋楽、稀勢の里が
12勝3敗で逆転優勝した場合、審判部は理
事会の召集をお願いするとの情報がテレビで
流れた。さすがにこれは無理筋だと思った方
が多いのではないか。

七月場所の稀勢の里は横綱を目指す者特有
の勢いや無敵ぶりが、見出せなかった。まして
横綱日馬富士・白鵬には圧倒されてしまった。
さらに付け加えるなら、物事は公平であるべき
なのに、なぜ稀勢の里にだけ甘いのか、という
疑問が出てきている。

160723十四日目幕内 693
<稀勢の里>

横綱の昇進基準は、簡略化して書くと「2場所
連続優勝、もしくはそれに準じる成績をあげた
者」という横綱審議委員会の内規がある。しか
し、厳密にはその前に「品格・力量が抜群で
あること」という一文があるのだ。広く知れ渡っ
ているのは最初のほうであり、横綱昇進の
判断基準となっている。

「2場所連続優勝、もしくはそれに準じる成績
をあげた者」はいつ誕生したのか。それは、
昭和33年1月6日である。横綱審議委員会誕
生から約8年経過していた。この一文は現在
までなんら変わらない。しかし、常に疑問を
もたれて、あるいは注文がついていた経緯が
あった。

ゴング
<ゴング10月号増刊「大相撲はんど

ぶっく横綱」(日本スポーツ出版社刊)>
 
昭和54年、ゴング10月号増刊「大相撲はんど
ぶっく横綱」(日本スポーツ出版社刊)に相撲
通27氏にきくと題して「2場所連続優勝、もし
くはそれに準じる成績をあげた者」について
どう思うかきいている。相撲通といってもメデ
ィア関連の方が多い。このころは4横綱で輪
島、北の湖、2代目若乃花、三重ノ海が活躍
していた時代であった。

37年前のアンケート結果は
2場所連続優勝 賛成19名 疑問・注文0 
準じる成績   賛成4名 疑問・注文15名
別の案6名 直接の回答なし2名

2場所連続優勝は簡単でないだけに賛成者が
多かった。それに準じる成績に対しては、以
下の疑問・注文が出た。
1.拡大解釈される(こじつけ)
2.見識・厳正さを示す
3.準優勝-直前場所は優勝が必要
4.4場所を検討し、1回は優勝
など

別の案では
1.3場所連続優勝
2.2場所だけを議論の対象とするのはおか
しい
3.星の内容を吟味
4.十分に論議をつくす
5.半年から1年同じ番付でようすをみる

横綱はんど
<アンケート企画>

37年前のアンケート結果は、現代にも一石を
投じているのではないだろうか。それは、物
足りない横綱、弱い横綱を相変わらず誕生さ
せていることからもいえる。かつての兄弟子
元若の里の西岩親方も「稀勢の里は、2場所
連続優勝で横綱になってほしい」と語ってい
る。

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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