大相撲

鶴竜の課題

2016年1月3日

鶴竜は優勝した次の場所の十一月場所では9勝6敗と
いう、大関責任勝ち星の10勝さえ下まわる成績だった。
9勝6敗は横綱として2度目であった。横綱の9勝6敗は
何を意味するか。

151108初日幕内 1107
<十一月場所初日 嘉風に敗れた鶴竜>

横綱の9勝6敗で思い出すのは、鏡里の引退である。昭
和33年一月場所、不振の横綱吉葉山が場所中に引退し
た。同じく不振の鏡里はどうか、というので新聞記者は鏡
里のもとに駆けつけた。その中で特に食い下がった記者
がいた。鏡里は「横綱として恥ずかしい成績しかあげられ
ないなら覚悟している」と語った。記者が「恥ずかしい成績
とは」となおも食い下がるので、鏡里は「2ケタ勝てなかっ
たときだ」と答えさせられてしまった。この場所鏡里は結局
9勝6敗に終わり、引退に追い込まれてしまった。しかし、
鏡里の心中は穏やかではなかった。自分の意志でなく、人
に引退させられた思いで心残りであった。つまり9勝6敗は
引退につながる成績なのである。鶴竜にその自覚はあるの
だろうか。

鏡里
<鏡里のブロマイド>

鶴竜は横綱初優勝を達成したが、課題は残っている。そ
れは横綱13勝以上の成績を1度もあげていないことであ
る。鶴竜より横綱初優勝が遅かった照国、千代の山、柏
戸はどうだったか。横綱18場所目で初優勝の照国は新横
綱の場所で14勝1敗をあげている。横綱13場所目で初優
勝の千代の山は14場所目で13勝2敗で達成した。横綱12
場所目で初優勝した柏戸は12場所目で15勝した。鶴竜は
現在10場所13勝以上の成績なしである。柏戸の12場所、
千代の山の14場所になる以前にストップしておきたいと
ころである。

150927千秋楽表彰 076
<横綱初優勝の鶴竜>

横綱は何回くらい通算優勝が必要であろうか。年6場所
なら10回はほしいところである。それくらいないと横綱
としての存在感は薄い。10回は9位タイである。鶴竜が
今後何回優勝できるかで鶴竜の存在感が決まる。

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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