九月場所千秋楽は、本割で鶴竜を一蹴して優勝決定戦に
持ち込んだ照ノ富士。3連敗後、最後に力を発揮したが、
優勝決定戦では横綱鶴竜に力を封じられ、あっけなく敗
れた。優勝決定戦だけではない。12日目の栃煌山戦は、
これしかないという双差しになられ、力を出せずに一方
的に負けた。
<照ノ富士、栃煌山に寄り切られる 2015年九月>
照ノ富士のこうした負け方を見ると、ある力士を思い起
こす。それは大きく成長する可能性を秘めていた把瑠都
である。把瑠都は自分より小さい朝青龍や白鵬にはなか
なか勝てなかった。両力士とも長くなっても終始朝青龍・
白鵬ペースだった。朝青龍・白鵬は把瑠都の力を封じる
体勢をつくるのが勝利のパターンだった。把瑠都は結局、
優勝1回で横綱には届かなかった。
<把瑠都>
照ノ富士はどうすれば勝てるかを考えて相撲をとる必要
がある。ある力士が同じように稽古して、同じものを食
べているのにどうして強さに差がつくんだろうかと呟い
ていたのを覚えている。その答として、考える相撲をあ
げたい。これはなにも頭やりくつで取ることを意味する
のではない。どうすれば強くなれるのか、そのために何
を身につけ、何を強化するべきか意識した稽古である。
<鶴竜の上手出し投げに敗れた照ノ富士 2015年九月>
動物と人間の違いは人間は強くなる工夫をする点だとい
う。照ノ富士は力が強く体格が大きいが、強力な武器が
まだない。同時に相手十分の体勢を許しすぎる。こうし
た相撲は栃煌山、豪栄道、鶴竜、白鵬に特に必要である。
水入り2度の逸ノ城戦を脱却したのは、逸ノ城十分の体
勢を許さなくなったからである。
<白鵬に寄り切られる照ノ富士 2015年七月>
照ノ富士が横綱中の横綱になるためには相撲に大きさを
感じさせる相撲が不可欠である。こせこせした相撲や頭
をつける相撲は取ってほしくない。大きさを感じさせる
相撲は相手と胸をあわせる取り口から生まれる。双葉山・
玉の海がまさにそういう相撲を取った。照ノ富士に対す
る期待は限りなく大きい。
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よしなに
”土俵の目撃者”
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