昭和28年、大相撲は年4場所制となった。テレビ中継は
NHKの実験放送としてスタートした。これで大相撲は
さらに大衆化していった。とはいかなかった。なにしろ
テレビは大卒の初任給が1万円程度のとき、20万円した
と聞いている。だから家庭にはまったく普及していなか
った。
大衆は喫茶店や街頭テレビでしかテレビは見ることがで
きなかった。当然白黒である。5月の夏場所から本格的
な放送が始まった。日本テレビも秋場所から放送を開始
した。昭和28年といえば鏡里が横綱に昇進し、横綱羽黒
山が引退した年である。千代の山が横綱返上問題をおこ
したのもこの年である。
テレビ放送はこれまでのラジオ放送と違いスポーツその
ものの楽しみ方を変えた。街頭テレビは黒山の人だかり
となった。なお、蔵前国技館が完成したのは翌年のこと
である。
その大相撲中継でテレビ放送されなかったことが2場所
あった。それも最近である。最初は平成22年の野球賭博
事件後の七月場所である。NHKはダイジェストのみを
放送した。老人ホームでは楽しみがなくなったという声
がメディアに紹介さた。
次は平成23年の八百長発覚後である。三月場所が中止
になり、その後無料開催された技量審査場所である。
この場所は完全にテレビ放送がなかった。技量審査場所
に関しては以下に詳しく記したのでクリックしてご覧い
ただきたい。
検証 技量審査場所1
検証 技量審査場所3
検証 技量審査場所4
検証 技量審査場所5
検証 技量審査場所6
検証 技量審査場所7
思いがけないことで大相撲中継が見られなくなることは
現代もある。今年の九月場所、地方から出てきて、初日
現代もある。今年の九月場所、地方から出てきて、初日
前日から3日目まで観戦した方は2日目が国会中継で、
放送時刻がBSは17時5分までで総合は17時5分からに
急変したことを知らなかった。帰ってから録画を見る楽
しみが2日目は崩された。
また、九月場所の5日目も急変だった。BSは16時まで
放送し、その後Eテレで17時10分まで放送、その後総合
で放送した。これでは昼間働いて帰ってから録画の大相
撲中継を楽しみにしている方には悲惨な結果となり、疲
れが取れない1日になってしまう。
大相撲のためだけに受信料を払っている方は分裂放送や
変更放送と虐げられている。NHKの大相撲中継はいつ
何がおこるかわからない。くれぐれも油断なく、録画対
策を怠らないように。