連日満員札止めが続く国技館。これ以上はないという過
熱にこの日は相撲内容で応えた。とかく優勝争いに目が
いきがちだが、優勝争いができるのはほんの一握りの力
士に過ぎない。本来相撲は一番一番の内容が問われるも
のである。どういう相撲を取ったか。問題は勝ち方であ
り、同時に負け方なのである。
さて満員札止めの観客に対して相撲内容で応えたのは次
の3番である。豪栄道-逸ノ城、碧山-稀勢の里、大砂
嵐-鶴竜である。
まず、豪栄道対逸ノ城戦。相撲は逸ノ城の寄り立てに豪
栄道が後退して捨て身の首投げ。豪栄道は土俵外に吹っ
飛び、逸ノ城は前に傾きながら手がつかないようこらえ
ながら落ちた。行司の軍配は逸ノ城。物言いがついて長
い協議になったが、豪栄道の勝ちになった。しかし、勝
負はかなり微妙で不可思議な勝負結果になった。
次は碧山対稀勢の里戦である。終始寄り立てた稀勢の里
だが、東土俵で回り込んだ碧山に稀勢の里がついていけ
ず、前倒しになった。このとき土俵を割った碧山だが、
傾いた稀勢の里の足も土俵外の砂をはいた。軍配は稀勢
の里にあがった。勝ち名乗り、懸賞金が渡されたとき、
突然物言いがついた。このタイミングの悪さは何だった
のか。この一番も長い協議になり、稀勢の里の勝ちにな
った。またしても勝負はとてつもなく微妙で疑問が残る
勝負結果になった。
2横綱休場のなか、最後の砦鶴竜は右四つ上手が取れな
い不利な体勢。対戦相手の大砂嵐は上手、下手を取って
引き付けて出る。鶴竜は右下手で投げを打ってこらえる。
この攻防の中から最後まで粘った鶴竜が最後に大砂嵐を
突き落とした。鶴竜の辛抱勝ちであった。
突き落とした。鶴竜の辛抱勝ちであった。
大相撲が終わった後、知人から電話があった。豪栄道対
逸ノ城戦、碧山対稀勢の里戦をどう見たか。取り直しが
妥当ではないかという内容であった。確かに取り直しの
ほうがすっきりしたかもしれない。熱戦の日は微妙な勝
負判定の日となった。
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