★五月場所の優勝争いについて
最近は言われなくなったが優勝するには連敗してはいけ
ない。琴奨菊、豪栄道は3日目・4日目に、稀勢の里は
4日目・5日目に早々と連敗して脱落している。大関陣は
序盤で総くずれである。横綱日馬富士も9日目・10日目に
連敗して優勝争いから後退した。
<照ノ富士>
白鵬が好調なら独走状態になっても不思議ではなかった。
先場所に続いて照ノ富士が奮闘しなければしらけ場所に
なっていた。
★照ノ富士の初優勝について
照ノ富士は間垣部屋から伊勢ヶ濱部屋に移籍して以来
急速に力をつけてきた。先場所から豪栄道・琴奨菊を
超える実力を身につけてきた。さらに先場所は白鵬から
勝利し、自信をつけた。
今場所は白鵬がいまいちだったこともあってチャンスを
つかんだ。千秋楽は3敗で白鵬と併走したが、日馬富士が
白鵬を倒し、優勝決定戦にならなかったことは大きい。
白鵬独走時代は新しい英雄を求めていた。照ノ富士の
初優勝はその相撲ファンの期待に十分応えた。英雄の
条件はここでというときに期待に応えられる者である。
今後は平幕に着実に勝つことが課題である。
★白鵬はなぜ惨敗したか
豪栄道戦・稀勢の里戦はつめが甘かった。勝ったものの、
安美錦戦は後ろにまわられた。右四つにいくよりも離れて
取る取り口が目立った。その結果どうしても安定性が崩れ
自分の力が発揮できなかった。
記者に不信感があるのかもしれないが、背を向け無視する
など余分なことにエネルギーを注がないほうがいい。
★三賞について
照ノ富士の敢闘賞のみという寂しさであった。千秋楽の
白鵬の成績にかかわらず、逸ノ城の殊勲賞はなかった。
白鵬は巨大な存在。殊勲賞でもいいのでは。技能賞は
かつて大受が押しの技能が認められ受賞している。こう
したケースを今取り入れるべきでは。そうでないと技能賞
の対象となる力士自体最初からほとんどいない状態に
なる。
の対象となる力士自体最初からほとんどいない状態に
なる。
★ほかに目に付いた力士
宝富士は上位で勝ち続けるだけの力をつけている。栃ノ心
も上位をくうなどして内容のある成績で9勝した。佐田
の海が2度目の上位戦で勝ち越したのは見事である。負傷
出場の遠藤は痛々しい姿をみせることなく、全力でぶつ
かっての6勝は上出来である。来場所は万全の体調で
元気な相撲を取ってもらいたい。
★場所の採点
上記を総合し、休場者も目立ったことから65点。
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