大相撲

■福岡5日目 横綱・大関の休場のあり方

2014年11月13日

琴奨菊は智略力士安美錦に対して押して出た。しかし、
ダイブして安美錦を押し出すも手が早くついて3連敗と
窮地に追い込まれた。連敗の横綱日馬富士は勢に対して
変化気味に上手を取って一瞬の投げで決めた。この日
日馬富士が負けていれば途中休場の雰囲気が出たかも
しれない。これはいいことなのか。

141113五日目幕内 1549
<琴奨菊対安美錦>

日馬富士はまずケガをしっかり直す。次に稽古を十分に
する。その上で土俵に上がったほうがいいという意見が
ある。その通りだと思う。しかし、いったん出場を決めた
のなら最後まで出る強い意志が不可欠だ。

横綱・大関の途中休場はともすれば負けが込んで、追い
詰められてのケースがこれまでの歴史だった。これは
悪しき慣習だと思っている。この悪しき慣習に対して
まったく異なる姿勢で土俵に臨んだ横綱がいた。玉の海
である。

横綱玉の海は虫垂炎を注射で散らしていた。1971(昭和
46)年九月場所、周囲は休場をすすめた。これに対して
玉の海は出場を決めた。「ぶざまな相撲を取ったら遠慮
なく批判してください」とNHK解説者であり報知新聞の
切り捨てご免欄の筆者である玉の海さんに語っている。
横綱玉の海はこの場所不調ながらも右四つ、腰でとる相撲
を取り、12勝3敗で乗り切り横綱の責任を果たした。
負けが込んだら途中休場する横綱・大関は玉の海に学べ。

3_玉の海
<玉の海>

<取組写真は場所後順次掲載予定>

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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