鶴竜が横綱になって十一月場所で4場所目を迎える。ここ
まで横綱としての優勝はおろか優勝争いもなく、存在感を
示せないでいる。思えば、大関で2ケタ勝利より8勝、
9勝が多かった鶴竜が横綱になることは予想できなかった。
1チャンスで横綱になったというより、半チャンスで
なった感じが強い。
平幕 遠藤 大砂嵐 逸ノ城
三役 栃煌山 千代鳳 豪栄道 豪風
大関 稀勢の里 琴将菊
横綱 白鵬3敗 日馬富士2敗
同じ横綱の白鵬、日馬富士からは1勝もできていない。
毎場所平幕に金星を与えている。これでは優勝は遠い。
苦しんだのは18場所目で優勝した照国。13場所目の千代
の山、11場所目の鏡里、12場所目の朝潮・柏戸と量産
横綱時代の横綱は優勝に苦労している。
横綱昇進後1回しか優勝できなかった横綱は朝潮、栃ノ海、
琴桜、大乃国、旭富士。横綱昇進後優勝なしは武蔵山、
男女ノ川、安芸ノ海、前田山、吉葉山、双羽黒、3代目
若乃花と7人もいる。
鶴竜ははたしてどのタイプか。どのタイプでもなければ
幸いだが、そのためにも横綱初優勝をしておきたいところ
だ。三月場所は白鵬に取りこぼしがあった。しかも白鵬
との直接対決で勝ったことが鶴竜初優勝へつながった。
これこそ鶴竜優勝のパターンであり、十一月場所はこの
カタチにもっていきたいところだ。