大相撲

横綱の真価が問われる鶴竜

2014年6月23日

鶴竜は新横綱の場所を不本意な9勝6敗という成績で
終わった。日馬富士も新横綱の場所は9勝6敗だった。
そのとき日馬富士に対する横綱審議委員会の鼻息は荒かった。
横綱にするのが早かった。来場所も同様なら引退勧告する
というのだ。確かにそういわれてもしょうがない成績で
ある。しかし、横綱に推挙したのは横綱審議委員会である。
自分の先見のなさをまず恥じるべきだろう。

年6場所時代の今、2場所連続優勝が絶対視されすぎて
いる。力量抜群の一文はどこへいったのだろうか。これ
まで2場所連続優勝しても、弱い横綱・物足りない横綱は
いたではないか。歴史に学ばなければ同じ轍を踏むのは
当然である。2場所連続優勝を金科玉条のごとく扱って
いる限り、横綱審議委員会も協会も横綱の権威は維持でき
ない。

さて、鶴竜は横綱初優勝を達成できるか。横綱初優勝を
難しくしているのは鶴竜が時の最強者ではないという
ことである。かといってナンバー2でもなく、ナンバー
3も微妙である点である。

横綱初優勝が遅かった力士は照国が横綱18場所目、千代の
山が13場所目、朝潮・柏戸が12場所目。鏡里が11場所目で
優勝している。しかし、なかには横綱優勝なしという
力士がかなりいる。鳳、2代目西ノ海、武蔵山、男女ノ川、
安芸ノ海、前田山、吉葉山、双羽黒、3代目若乃花と9人も
いる。(1909(明治42)年夏場所の新聞社制定時期の優勝制度
以降)

鶴竜の横綱初優勝は条件付きである。力によって白鵬・
日馬富士の両横綱を突破していくケースではない。三月
場所のように白鵬、日馬富士が自滅するなかで下位に
危ない相撲はあってもしのいで勝利に結びつけられた
場合である。鶴竜の横綱初優勝は遠のく可能性がある。
140614鶴竜横綱昇進披露宴 419

 

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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