後半に突入した五月場所。だが、取組的興味が少ない日となった。
1敗伯桜鵬の相手が3勝5敗の正代戦であった。これではわきよう
がない。伯桜鵬が寄り切りで勝って1敗を守った。勝ち越しを決め
て10日目は関脇大栄翔戦である。
続く1敗の安青錦は2勝6敗の千代翔馬と組まれた。これまた勢い
が違い過ぎる取組である。勝負は低く低く攻めた安青錦が押し出し
で勝ち越した。安青錦が1敗をキープし、10日目は小結若隆景と激
突する。安青錦の1敗は金峰山である。なお、伯桜鵬と安青錦は未
対戦である。

1敗若隆景は阿炎戦を迎えた。阿炎が立ち合い若隆景をもろ手でお
こしてすぐさま引き落とした。阿炎は実にいやな相手である。若隆
景は痛恨の2敗目となった。上位戦は大の里戦を残している。対戦
はいつになるか。
全勝大の里対宇良が森永賞となった。しかし、6敗宇良に大の里を
脅かす要素はない。くずすのさえイメージが浮かばない。そして相
撲はその通りに進んだ。大の里の破壊力に宇良はなすすべがない。
大の里はくずして最後送り出した。

2敗豊昇龍は先場所負けている一山本戦である。金星を献上してし
まった。連続金星献上は避けたいところだ。相撲は、豊昇龍が果敢
に攻め立て、気を見て腕を手繰ってはたき込こんだ。先場所の敗戦
を引きづらなかった。惜しむらくは大の里と2差あることだ。

9日目を終えて全勝大の里、1敗伯桜鵬・安青錦となった。横綱・
大関の優勝争いは現時点ではない。千秋楽結びの一番は豊昇龍対大
の里が予想される。消化の一番にならないことを願う。