九月場所は11勝4敗が2人という最低の場所で終わ
った。混迷の場所が始まって以来最も低い数字とな
った。なぜ11勝が幕内最高成績なのかは、すでに触
れた。
混迷の時代はいつから始まったのか。年6場所優勝
者が異なる2022年一月場所からである。この場所は
御嶽海が関脇3回目の優勝を達成し大関昇進を決め
た場所である。場所ごとの好成績者の分布表は以下
である。
御嶽海・玉鷲と今年の五月場所の照ノ富士を除いて
なんとか12勝優勝を維持してきた。昨年の十一月場
所は貴景勝・高安・阿炎の巴戦が実現している。11
勝4敗が多かった場所は昨年の五月場所と九月場所
の3人である。といっても熱海富士のように上位の
対戦がないケースもある。
この表のなかで最も登場した力士が照ノ富士と貴景
勝の4回である。霧馬山が3回で続いている。照ノ
富士も貴景勝も休場が目立つが、出場すればそれな
りの実績は残してきたことになる。
貴景勝が一月場所優勝、九月場所1位で混迷の時
代は終わったのか。誰が優勝するのかまるで見当
のつかないのが混迷の時代である。場所前から優
勝候補があげられる状態にならない限り、混迷の
時代は続いている。