現役力士の関脇以下の連続勝ち越しで9連続勝ち越
し、10連続勝ち越しを紹介してきた。引き続き紹介
していこう。
■12場所連続関脇以下勝ち越し
●阿武咲
阿武咲は幕下以下で負け越したことはない。序ノ口
から新十両まで12場所連続勝ち越した。内訳は幕下
以下11場所55勝22敗である。新十両は8勝7敗であ
る。阿武咲はほかに新入幕から3場所連続2ケタ勝
利が話題となった。
●琴勝峰
琴勝峰は幕下最初の場所で負け越した翌場所から快
進撃が始まった。三段目・幕下6場所、十両3場所、
幕内3場所と12場所連続勝ち越した。最初の幕下場
所は3勝4敗と惜敗した。これが勝ち越しだったら
序ノ口から幕内3場所まで18場所連続勝ち越しとい
う途方もない記録が生まれるところだった。琴勝峰
は期待の星だったが、最近はケガが多く、上位に進
出できないでいる。
●正代
正代は学生出身だが、序ノ口からスタートしている。
幕下以下・十両では負け越したことがない。序ノ口
から幕内2場所まで12場所連続勝ち越している。幕
下以下8場所、十両2場所、幕内2場所である。
参考までに正代の大関時代は4場所連続勝ち越しが
最高である。それも8勝、9勝であった。幕内では
大関に昇進する前までの5場所連続勝ち越しを記録
している。
●照ノ富士
照ノ富士は最初間垣(元2代目若乃花)部屋に入門
した。四股名は若三勝であった。連続勝ち越しは幕
下6場所目から始まった。幕下5場所、十両3場所、
幕内3場所で11場所連続勝ち越した。1場所負け越
しをはさんで関脇以下で4場所連続勝ち越している。
その後大関に昇進した。なお、連続勝ち越し11場所
の幕下4場所目から間垣部屋の閉鎖にともない伊勢
ヶ濱(元旭富士)部屋に移籍している。
大関照ノ富士はケガで番付を下げ、序二段から再ス
タートした。ここから関脇まで12場所連続勝ち越し
を達成した。内訳は幕下以下5場所、十両2場所、
幕内5場所であった。大関に昇進したことで記録は
ストップした。この間幕内優勝もしている。照ノ富
士の復活劇は横綱にまで昇進したことで奇跡といわ
れた。絶後かもしれない。
(この項目終わり)