以前、大関を目指す増位山にマスコミが今場所の目
標を尋ねた。増位山は8勝と答えた。マスコミは、
えっと言って意外な表情をした。増位山は「8勝し
なければ10勝はできないでしょ」とつけ加えた。
霧馬山が11勝-12勝優勝で五月場所に大関をかける
ことになる。五月場所は2ケタ勝利が求められる。
そのとき霧馬山は初めて幕内上位3場所連続2ケタ
勝利となる。なお、霧馬山は過去に幕内上位2場所
連続2ケタ勝利したことがある。
大栄翔が幕内上位2場所連続2ケタ勝利を達成した
ことがある。そして現在10勝-12勝と継続中である。
来たる五月場所で11勝をあげると自身初の幕内上位
3場所連続2ケタ勝利になるとともに大関の声があ
がる可能性が出てくる。
しかし、現役で関脇以下の力士にとって、幕内上位
連続2ケタ勝利というのは意外と難しい。7場所連
続関脇在位の若隆景にはない。朝青龍のおい豊昇龍
にもない。
元大関はどうだろうか。正代は大関昇進直前の2場
所のみである。御嶽海は3回の関脇優勝があるが、
1回、2回優勝のときは連続2カタ勝利に結びつか
なかった。3回目目の優勝のときと新大関の場所で
初めて幕内上位3場所連続2ケタ勝利となった。そ
れまでは幕内上位2場所連続2ケタ勝利もなかった。
高安は小結・関脇時代に幕内上位連続2ケタ勝利が
2度ある。
2場所連続 1回
3場所連続 1回
なお、大関時代は2場所連続が1回あるだけである。
関脇以下の現役力士にとって、幕内上位連続2ケタ
勝利は簡単なことではない。霧馬山、あるいは大栄
翔はその難関に挑むことになる。