★優勝争いについて
終盤に入って優勝争いは玉鷲、北勝富士、高安、錦
富士の平幕4人という多さだった。玉鷲が2敗すると
若隆景、翔猿が加わって星のつぶし合いになった。
最終的には玉鷲と高安の千秋楽決戦によって優勝が
決まった。優勝争いはサバイバ戦で面白かった展開で
あった。ただし、この中に横綱・大関が誰もいなかっ
た。これは憂慮すべきことである。
★優勝した玉鷲について
37歳とは思えないほど、相撲は若々しい。突き押し、
突き離しの威力は驚異的である。それでももう一度
優勝するとは思えなかった。横綱・大関総なめでの
13勝はりっぱな優勝である。霧馬山戦もみたかった。
前回優勝の翌場所は5勝10敗と惨敗した。今度はしっ
かり勝ち越して違う玉鷲を見せていただきたい。
★途中休場した横綱照ノ富士について
ひざは相当悪く、手術もあるという。白鵬もひざの
手術後はリハリビして1場所しかフル出場できなかっ
た。照ノ富士も長期にわたっての活躍は難しくなる
恐れがある。引退も視野にはいってくるかもしれな
い。横綱不在になったら簡単に次の横綱は誕生しな
い。
★大関陣に関して
正代・御嶽海は4勝11敗と大敗した。大関としての
実力はない。それでも正代は大関に留まる。2場所
連続負け越さない限り大関に留まれる。過去には8勝
して途中休場した大関がいる。すべての元凶は大関
降格規定にある。1年間に2度負け越しとかカド番
5度とか3場所連続9勝以下とか規定を改める時期に
きている。貴景勝は10勝と連続2ケタ勝利した。
★三賞について
殊勲賞玉鷲・翔猿、敢闘高安、技能若隆景と活躍に
ふさわしい力士が受賞した。若隆景の11勝は大きい。
大関にチャレンジしていただきたい。表彰はトロフィ
ーもきちんと力士に渡していただきたい。三賞は受賞
できなかったが、若元春はよく健闘した。豊昇龍・
琴ノ若は8勝に留まった。物足りない結果だった。
★大相撲人気に関して
土日祝日はだいぶお客さんが戻ってきた。平日も1階
はけっこうはいった。ただし、東京場所では、マス席
はインターネットでは席の選択ができなのが欠点で
ある。関取の休場が3人と少なかったのも幸いした。
★ほかに気がついた点
プレミアムシート前の広い通路が使えなくなってかな
り不便になった。
★場所の採点を
60点
最後に来場所の私製番付を掲載しておく。番付は基本
関脇以下を編成するもの。関脇以下の成績をベースに
編成した。ただし、横綱・大関からの勝利は加えた。
幕内は横綱・大関との対戦圏内とそうでない幕内との
二部構成である。新小結翔猿、新入幕熱海富士、東白
龍
照ノ富士横綱
貴景勝 大関 正代
若隆景 関脇 豊昇龍
玉鷲 関脇 御嶽海
霧馬山 小結 翔猿
小結 高安
大栄翔 前1 琴ノ若
明生 前2 逸ノ城
宇良 前3 翠富士
若元春 前4 佐田の海
北勝富士前5 錦富士
錦木 前6 竜電
遠藤 前7 妙義龍
栃ノ心 前8 宝富士
隆の勝 前9 碧山
千代翔馬前10 阿武咲
琴恵光 前11 阿炎
琴勝峰 前12 隠岐の海
千代大龍前13 王鵬
東龍 前14 一山本
輝 前15 熱海富士
東白龍 前16 照強