まず、このテーマ自体が情けない。大関は
本来協会の看板であり、特別待遇を受けて
いる立場である。朝乃山・正代は10勝できる
かが本当のテーマでなくてはならない。しか
し、現状では難しい。大関は常に10勝以上
できなくては務まらない。過去の大関が務ま
っているようにみえるのは、2場所連続負け
越しで関脇に降格という規定によるもので
ある。これだと0勝から7勝の意味は同じで
ある。8勝から11勝も同様である。
10日目、朝乃山は2敗の小結御嶽海と対戦
した。難敵である。立ち合いは御嶽海があた
り勝ちした。だが、朝乃山右四つとなり、
寄って出て西土俵で寄り切った。朝乃山は
6勝4敗となった。朝乃山は勝ち越せるのか、
今後の対戦相手をから読み解いてみた。
11日目は隆の勝戦である。
(○○●×○○)隆の勝
ここ6場所は朝乃山が勝っている。それほど
やりにくい相手ではない。ただ、隆の勝も
4勝6敗と勝ち越しが危ういだけに必死で
くる。
(□×××○●)高安
今場所の高安は調子をあげてきている。パワ
ー相撲が、調子がもうひとつの朝乃山に炸裂
する展開になりそうだ。
(×●●●●●)照ノ富士
朝乃山は照ノ富士に対してなすすべがない。
右四つは朝乃山十分だが、照ノ富士は二十分
である。四つ身の型は照ノ富士のほうがいい。
朝乃山の勝ち味は薄い。
’(○○●×○○)正代
正代には分がいい。負けたのは正代が関脇
優勝した場所である。双方勝ち越しを目指す
うえで負けられない。
(○×●××●)貴景勝
ここ6場所意外に対戦していない。今の両
力士の調子から朝乃山が不利である。
朝乃山は2勝3敗で、8勝7敗でなんとか
勝ち越すとみた。しかし、朝乃山に求めて
いるのは勝ち越しではない。
正代は10日目高安と対戦した。高安が右四つ
で相撲を取り、休まず攻めて東土俵に正代を
寄り切った。正代は5勝5敗と追いつめられ
た。かなり深刻な状態である。正代の今後の
対戦相手を検証してみよう。
11日目は阿武咲戦である。
(×××■○○)阿武咲
阿武咲の押しをとめればという条件つきで
正代に分がでてくる。
(●●○×○○)隆の勝
3連勝中である。しかし、4勝6敗の隆の勝
も必死である。わずかの差で正代に分がある
とみた。
(○×○××●)貴景勝
今場所の両者の調子からいって貴景勝に分が
ある。正代は押しを絶えての反撃か、相手を
つかまえるしかない。
(「●●○×●●)朝乃山
どちらも調子がよくないが、朝乃山がやや
有利とみた。
(×○●×●●)照ノ富士
今の照ノ富士の強さ、安定感からいって正代
に勝ち目はほとんどない。
正代は7勝8敗で負け越しの恐れが出てきて
いる。後は正代の気力、闘志で覆すしかない。
照ノ富士は星のあがらない霧馬山を問題なく
退けて全勝。上位では2差で貴景勝が追い
かけるカタチとなった。磐石照ノ富士を倒す
力士は誰か。興味はそちらに移る気配である。
雨を避けての国技館行きと帰宅でした。
興味深いテーマをこれからもお届けします。