この日、最も注目した取り組みは幕内前半の一番
大砂嵐対遠藤戦である。ともにスピ-ド出世、若くて
新しい力の激突である。両者が幕内にいた先場所は
対戦がなかった。しかし、幕下で大砂嵐が1勝、
十両で遠藤が1勝と互角の成績での対戦である。
大砂嵐はアフリカ初の力士として2012年五月場所
序ノ口優勝でスタート。わずか所要9場所で入幕。
イスラム教徒のため、豚肉は食べられない。また、
ラマダンという日中の断食が昨年七月場所で話題に
なった。189センチ、146キロ 得意技は突き・押し
前頭16枚目。
遠藤は石川出身で少年時代から相撲を取っていた点は
横綱輪島と重なる。日大相撲部出身であることも
共通。ただ、輪島が2年連続学生横綱になったのに
対し遠藤はアマチュア横綱を獲得して角界いりした。
幕下10枚目格で初土俵。幕下2場所、十両1場所で
入幕。183センチ、146キロ 得意技は左四つ・寄り
前頭10枚目。
この日まで大砂嵐は5勝2敗、遠藤は6勝1敗と
両者好調な前半の土俵。懸賞は永谷園、モロヘイヤ
など14本が土俵をまわった。立ちあがって突き
合いから四つにいこうとする遠藤に対し大砂嵐が
右へまわりこんで左で頭をおさえながら突き落と
してきめた。今日は大砂嵐の力任せの荒削りな相撲は
かげを潜めた。