三月場所が始まった。前日まで寒い日が続いた。関東では夜遅く雪
が降った。幸い地元では積もることはなかったが、精神的に揺さぶ
られた。電車・新幹線も時刻通りであった。
しかし、土俵はそうはいかなかった。三月場所最大の焦点は新横綱
豊昇龍である。対戦相手は恒例の小結である。今回は阿炎となった。
先場所なぜか対戦はない。そのまえは連敗している。取りいい相手
ではない。
相撲展開には驚かされた。阿炎がいっぺんに豊昇龍をもっていった
のである。あっという間の勝負であった。豊昇龍は何もできなかっ
た。完敗である。負けただけでなく、相撲内容に見るべきところが
少しもなかった。

豊昇龍は3場所33勝で横綱になった。いわば不十分な成績にもかか
わらず横綱にしてしまった。そのため常勝・安定・盤石は未解決で
ある。2日目からどう立て直すかが焦点になる。
琴櫻は力なく、若元春に寄り切られた。こちらも気になる負け方だ
った。先場所の不調を引きずっているかのような相撲だった。カド
番であるだけに必死の土俵を期待したが逆になってしまった。

大の里は若隆景と対戦した。若隆景の粘りに手をやいたが最後こら
えて切り返した。大の里だけは何とか踏みとどまったが、まだ安心
はできない。先場所大の里は研究された。その上をいく相撲がみた
い。

初日の3強は暗・明・暗となった。優勝争いに加われるのか。2日
目以降の奮起を期待したい。