◆24福岡10日目 大の里、大栄翔に痛恨の3敗目

中盤戦最後の日、特に優勝を争う者同士の対戦はなかった。1敗隆
の勝が2敗阿武剋に勝った一番を優勝争いとはいえない。両力士と
も大関戦ゼロであげた白星だからである。

隆の勝(はたき込み)阿武剋
<隆の勝(はたき込み)阿武剋>

かつて平幕優勝では幕内中位以下で勝ち進み、最後に小結・関脇と
対戦しての優勝があった。その力士が翌場所上位にあがっても勝て
る道理はなかった。なお、平幕優勝力士の翌場所の最低成績は若浪
と貴闘力の2勝13敗である。

それでは優勝の価値はないと、幕内中位以下で勝ち進んだ力士は横
綱・大関にあてることになった。昭和46年七月場所からのことであ
る。今後平幕優勝は出ないとされたが、実際はそんなことはなかっ
た。結構出ている。上記の貴闘力もその一人である。ただ、中途半
端な適用はあった。

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ほかに平幕では驚異の新入幕優勝の尊富士が2敗を死守した。いま
だに110年ぶりの新入幕優勝と言っているが実際は違う。公式の優
勝制度は大正15年に始まった。それとともに不戦勝不戦敗制度、取
り直し制度がスタートした。

尊富士(押し倒し)明生
<尊富士(押し倒し)明生>

大関では2敗大の里が大栄翔に敗れた。攻めていったが、攻め切れ
なかった。大栄翔をふところに入れてしまった。これでは勝てない
し、敗戦は必至だった。3敗大の里は優勝から大きく後退した。

大栄翔(寄り切り)大の里
<大栄翔(寄り切り)大の里>

1敗豊昇隆は奇襲があるわけではない琴勝峰を退けた。同じく1敗
の琴櫻は危なげなく、翔猿を引き落とした。両大関が1敗で中盤戦
を終えた意義は大きい。あとは14日目をおえた時点で優勝圏内にい
るかどうかである。1敗隆の勝はいよいよ11日目大の里と激突する
ことになった。

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この記事を書いた人

日本経済新聞で15年間記者を務め、日経HRの編集者を経て独立。現在は大相撲を専門に取材するフリーライター。ほぼ毎場所、自ら土俵際で撮影している。にほんブログ村 相撲・大相撲カテゴリでランキング1位。

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