オリンピックの柔道男女混合団体戦は面白かった。
特に決勝のフランス戦は階級が違う者が戦った。日
本がいずれも階級が下の戦いであった。それでも女
子は階級が下ながら2人が勝った。
柔よく剛を制す。小さい者が技を工夫して大きな者
に勝つ。プロレスの神様カール・ゴッチはこの言葉
が好きだった。ひと昔前、無差別こそ柔道という言
葉もあった。
相撲が将来オリンピック種目になるかどうかはわか
らない。柔道より技は決まるだろうが、体重別に設
定される恐れはある。日本最古のプロ競技である大
相撲に体重制はない。しかし、それが相撲を面白く
している。
小兵名人横綱として黄金時代を築いた力士が栃錦、
若乃花である。強くてうまい栃錦、うまくて強い若
乃花。彼らが東富士、鏡里、吉葉山などの巨漢相手
にしていた。
時代は過ぎて登場した小兵横綱が千代の富士である。
筋骨隆々だから外国人にも人気があった。大きな大
乃国に対しても力強さがあった。千代の富士は投げ
中心から前みつを取って出る相撲で強くなった。
現代の大相撲は重量級時代である。ケガで担架や車
いすで運ばれることが珍しくない。それでも平戸海・
翔猿など個性派もいる。
大相撲が面白いとアマ相撲も活気がでる。日本人は
国際試合となると燃える。世界大会はあるが、オリ
ンピック種目は遠い話かもしれない。