平成前期
いよいよ平成まできた。初優勝でいうと小錦から栃
東までである。
ここにきて新入幕から初優勝まで1ケタ力士が出た。
琴光喜が入幕6場所目に初優勝した。ただ、優勝は
この1回きりであった。その後大関に昇進したもの
の優勝はなく、野球賭博が悪質として解雇されてい
る。
もう一人は千代大海である。9場所目であった。地
位は関脇であった。それでいて横綱若乃花に千秋楽
の本割・優勝決定戦に連勝しての初優勝だった。優
勝決定戦は取り直しであった。
貴花田(=貴乃花)は新入幕から11場所目であった。
新入幕に4勝11敗と大敗して十両落ちしたことが場
所数を増加させた。曙も11場所目であった。初優勝
は同期の貴花田に先んじられたが数字で並んだ。
場所数が最もかかったのが貴闘力であった。新入幕
から60場所目の初優勝であった。幕尻優勝の元祖で
あった。ただ、大関出島・千代大海戦はなかった。
横綱曙・武蔵丸戦はあったが、曙対武蔵丸戦が実現
しなかったという副産物を生んだ。
次点が48場所の水戸泉である。横綱不在の場所だっ
た。大関の曙は全休。大関小錦とは同部屋で対戦は
なく、水戸泉の大関戦は霧島だけであった。霧島と
貴花田に負けて13勝2敗での優勝だった。
貴闘力10年、水戸泉は8年かかっての初優勝であっ
た。公式優勝制度以降ここまで新入幕から初優勝ま
で最長のナンバー1、2でもあった。
(この項目続く)