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■23福岡12日目 二大決戦を斬る

この日3敗の一山本は一転して三役から平幕の錦木
と対戦した。3敗はまだ圏内だし、展開によっては
チャンスが出てくる。実際相撲は、終始攻めた一山
本が寄ると、錦木は正面土俵に足を踏み出した。こ
の結果一山本は3敗をキープした。なぜ錦木が対戦
相手だったのか。優勝は直接争っている優勝候補と
対戦してこそ意味がある。13日目は翠富士戦である。
あまり興味はわかない一戦である。

<一山本、平幕錦木に寄り切り>

霧島か琴ノ若か。12日目、2敗同士霧島対琴ノ若の
対戦を迎えた。ここまで対戦成績は7勝2敗と圧倒
的に霧島がいい。4連勝したあと1敗し、その後3
連勝中である。ただ、この1敗は霧馬山として優勝
した三月場所のことである。なお2敗は、霧島が高
安・豪ノ山に、琴ノ若が宇良・正代にきっしている。

仕切りを繰り返す両力士。琴ノ若はやや気負いが、
霧島は落着いていたように映った。この辺は優勝争
いの経験の差か。勝負は立ち合いの瞬間に決まった。
霧島素早く左上手を取って食い下がる体勢をつくっ
た。こうなれば、あわてない限り負けない。そのま
ま西土俵に寄り切った。霧島が一枚上手だった一番
になった。

<2敗対決!霧島が勝利>

結びは2敗熱海富士と3敗大関豊昇龍の対戦となっ
た。順当なら豊昇龍のものだが、その通りにならな
いのが熱海富士である。優勝争い及び大関との対戦
経験を経ている。一方豊昇龍はスキあり相撲である。

相撲は、豊昇龍が果敢に攻めて出ていったが、まわ
り込んだ熱海富士が向こう正面で突き落として勝っ
た。館内はこの展開にどよめきたった。熱海富士は
霧島と並んでトップ2敗を死守した。

<熱海富士が豊昇龍に勝利>

こうなると霧島対熱海富士はいつ行われるかに焦点
が移る。13日目はない。しらける。とすると14日目
か千秋楽か。この両力士の対戦なくして優勝はあり
得ない。十一月場所の優勝は2敗霧島・熱海富士、
3敗琴ノ若・一山本のなかから出そうである。

もう一波乱あるのか。このままいくのか。十一月場
所は大詰めを迎えた。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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