関脇優勝で大関昇進を決めた豊昇龍。新大関の場所
は負けが先行するなかどうにか千秋楽で勝ち越しを
決めた。こんな豊昇龍を予想できなかった。はっき
り言ってこれは大きな躓きであった。
おじ朝青龍は大関3場所で横綱に昇進した。今の豊
昇龍にはとうていあり得ないスピード出世であった。
もっとも大関在位3場所で横綱になった力士に北の
湖、千代の富士がいる。
そもそも一流横綱に新大関の場所8勝7敗はいない。
甘い大関昇進だった玉乃島が9勝6敗だった。玉乃
島は大関20場所かかって横綱になった。腰で取る相
撲は双葉山と比較する楽しみがでてきたほどの横綱
であった。
豊昇龍が玉の海の道を歩んでいるとは思えない。白
鵬が大関7場所、貴乃花が大関11場所かかって横綱
になった。豊昇龍はじっくりと力をつけていくしか
ない。九月場所はあわてた相撲が自滅につながった。
一人横綱照ノ富士は晩年にかかっている。休場も年
6場所中5場所休場である。そうなると横綱を期待
できる力士は豊昇龍しかいない。しかし、新大関の
8勝7敗では横綱があるのかどうにかさえわからな
い。
混迷の時代は終わっていない。横綱不在の時代がき
ても不思議ではない。