七月場所、琴ノ若は11勝4敗の好成績をあげた。早
々と4敗したため、優勝争いに加わることはできな
かったが、自信につながったことは間違いない。こ
れによって九月場所は新関脇で登場する。
琴ノ若はこれまで大関7連勝を達成したことがあっ
た。昨年(2022年)の七月場所は成長をみせながら、
コロナ部屋ごと休場にまきこまれてしまった。その
後は地道な勝ち越しが続いた。
琴ノ若は父が関脇琴ノ若、母方の祖父が横綱琴櫻で
ある。相撲の強さは必ずしも遺伝するものではない。
だが、関脇まで出世できたのだから可能性を秘めて
いることになる。
大関は関脇・小結で連続33勝が目安になっている。
琴ノ若は九月場所で2ケタ勝利があげられるかどう
かがカギになる。七月場所は分が悪かった豊昇龍に
勝ったことが大きい。
父子関取で子が大関になった例は増位山、栃東がい
る。増位山は31歳、栃東は25歳で大関になった。琴
ノ若は現在25歳である。今年の11月には26歳になる。
増位山は大関として十分な実績を残せなかったが、
栃東は3回優勝している。
琴ノ若が横綱を視野にいれているなら勝負時である。
時の流れは早く、待ってはくれない。大関の可能性
はあるが、まだみえない。