貴景勝が今場所の成績しだいで横綱の可能性がある
という声に驚かされた。横綱は品格・力量抜群の推
薦基準第1項がある。貴景勝のどこにこれが当ては
まるのか。かすりもしない。横綱の重みを数字あわ
せに終始するのは御免こうむる。
その貴景勝が翔猿と対戦した。相撲は、翔猿が動き
まわり、貴景勝にまともに押させない。押してくる
貴景勝をまわり込んで機をみてはたいた。押せなく
なった貴景勝はどうしても負けにつながる。この一
番は典型的な一番となった。
2日目の好取組は豊昇龍対琴ノ若戦である。立ち合
いから果敢に攻めたのは豊昇龍である。組み止めた
琴ノ若が上手を与えない絶好の体勢をつくった。豊
昇龍がここで思い切った下手投げに出た。琴ノ若は
こらえ切れず敗退した。豊昇龍は思い切って技を仕
掛けるのがいい。
先場所優勝の阿炎が若元春と対戦した。阿炎の突き
押しをかいくぐって若元春がふところへはいった。
だが、青房下土俵で勝負がもつれた。館内の目は阿
炎有利に映った。うちわも阿炎だった。物言いがつ
いたが、うちわどおり阿炎の勝利となった。
玉鷲はしぶとい明生と対戦した。相撲は、玉鷲の突
き押しで圧倒した。38歳とは思えない鉄人ぶりであ
る。40歳まで十分取れそうな玉鷲の相撲であった。
豊昇龍、阿炎、玉鷲が最後まで勢いにのるとは言い
切れない。それが現代の大相撲の実情である。