12日目、2敗隆の勝と3敗一山本の一番が
あった。この取組が組まれたのは10日目終了
時点である。このとき一山本は2敗であった。
だから2敗同士のサバイバルマッチならこの
一番は意味があった。ところが一山本は11日
目に負けて3敗となってしまった。3敗一山
本が2敗隆の勝に挑む意味は失われた。
一山本は横綱・大関戦がゼロで上位の実績が
まるでない力士である。隆の勝にとっては
今場所一番取りやすい対戦相手であった。
そして相撲はその通りの結果に終わった。
まるで相撲にならなかった。
なぜこんなことになるかというと、千秋楽の
取組のように前日までの成績で取組編成を
していないからである。幕内中位・下位で
誰が勝ち上がってくるのか、なかなか見通し
がたたないことがある。そういうときこそ
今日の取組終了後に明日の取組編成をしても
いいのではないだろうか。
3敗照ノ富士は若隆景にもろ差しになられた。
照ノ富士にとってけしていい体勢ではない。
強引に攻め込むとそれこそ若隆景の術中に
陥る。そうしたなか照ノ富士は若隆景の両腕
を極め、抱え上げるようにして極め出した。
照ノ富士は隆の勝を追走している。
大関陣は、正代が翔猿ときわどい相撲で取り
直し。取り直し後をモノにして5勝7敗。
御嶽海が阿炎の一気の攻めに完敗。5勝7敗
と追い込まれた。貴景勝は宇良と対戦し、
きわどい勝負となったが、宇良の勝利となっ
た。貴景勝は6勝6敗。大関トータル16勝
20敗となった。負け越し力士を何人出すの
だろうか。