十両の阿炎が13勝2敗の十両優勝で幕内復帰
を決定的にした。阿炎といえば2020年七月
場所、途中休場し、その後3場所出場停止と
なった。理由は外出禁止期間に数回キャバ
クラ通いした上に、虚偽の報告と同行した
ほかの部屋の幕下力士と口裏あわせしていた
からだ。そのため、出場停止以外に5ヶ月
50%減給、今後迷惑行為があった場合は即
引退、師匠管理下での生活などが加えられた。
阿炎は首の皮一枚でかろうじてつながった
わけである。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/10/200724六日目幕内-542竜電-e1633488796441.jpg)
途中休場と3場所出場停止により、番付は
幕下56枚目まで下げた。ここからが阿炎の
復活劇が始まった。幕下を7戦全勝で連続
優勝して十両へ番付を戻した。阿炎の幕下
14番のうち13番を生で観戦したが、力が違い
過ぎるという相撲だった。連続幕下優勝は
当然といってもいい結果だった。出場停止と
なった竜電、朝乃山が幕下で同様の成績に
なっても少しも不思議ではない
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/10/210314初日幕下以下-113泉川-e1633488826363.jpg)
復活劇で思い起こすのが栃ノ心である。栃ノ
心は2013年七月場所、徳勝龍戦で右膝の大ケ
ガによって休場。その後3場所全休して、
番付は幕下55枚目まで下げた。栃ノ心の奇跡
の復活劇はここから始まった。幕下で7戦
全勝で2場所連続優勝。さらに十両で13勝
2敗、15戦全勝で連続優勝して、4場所連続
優勝という驚異的な強さを発揮して幕内に
復帰した。
阿炎はどうか。十両に再昇進した2021年七月
場所、番付は十両尻であった。そこで11勝
4敗と好成績を残した。幕下から21連勝を
記録した。迎えた九月場所、番付は十両5枚
目まで戻した。出足は1勝2敗の黒星先行
だった。ところがそこから12連勝で優勝。
優勝賞金200万円とともに幕内復帰を確実に
した。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/10/210926千秋楽十両-683-e1633488850563.jpg)
阿炎はわずか4場所で幕内に戻ってくる。
途中自主休場と3場所出場停止に要した場所
数とくしくも同じ数字となった。十一月場所、
阿炎はどんな活躍をみせるか。楽しみである。
大谷の来シーズンにさらに期待。
興味深いテーマをこれからもお届けします。