大相撲

阿炎の復活劇

2021年10月6日

十両の阿炎が13勝2敗の十両優勝で幕内復帰
を決定的にした。阿炎といえば2020年七月
場所、途中休場し、その後3場所出場停止と
なった。理由は外出禁止期間に数回キャバ
クラ通いした上に、虚偽の報告と同行した
ほかの部屋の幕下力士と口裏あわせしていた
からだ。そのため、出場停止以外に5ヶ月
50%減給、今後迷惑行為があった場合は即
引退、師匠管理下での生活などが加えられた。
阿炎は首の皮一枚でかろうじてつながった
わけである。

<2020年7月 竜電戦のあと自主休場>

途中休場と3場所出場停止により、番付は
幕下56枚目まで下げた。ここからが阿炎の
復活劇が始まった。幕下を7戦全勝で連続
優勝して十両へ番付を戻した。阿炎の幕下
14番のうち13番を生で観戦したが、力が違い
過ぎるという相撲だった。連続幕下優勝は
当然といってもいい結果だった。出場停止と
なった竜電、朝乃山が幕下で同様の成績に
なっても少しも不思議ではない

<幕下泉川戦>

復活劇で思い起こすのが栃ノ心である。栃ノ
心は2013年七月場所、徳勝龍戦で右膝の大ケ
ガによって休場。その後3場所全休して、
番付は幕下55枚目まで下げた。栃ノ心の奇跡
の復活劇はここから始まった。幕下で7戦
全勝で2場所連続優勝。さらに十両で13勝
2敗、15戦全勝で連続優勝して、4場所連続
優勝という驚異的な強さを発揮して幕内に
復帰した。

阿炎はどうか。十両に再昇進した2021年七月
場所、番付は十両尻であった。そこで11勝
4敗と好成績を残した。幕下から21連勝を
記録した。迎えた九月場所、番付は十両5枚
目まで戻した。出足は1勝2敗の黒星先行
だった。ところがそこから12連勝で優勝。
優勝賞金200万円とともに幕内復帰を確実に
した。

<十両優勝した阿炎>

阿炎はわずか4場所で幕内に戻ってくる。
途中自主休場と3場所出場停止に要した場所
数とくしくも同じ数字となった。十一月場所、
阿炎はどんな活躍をみせるか。楽しみである。

大谷の来シーズンにさらに期待。
興味深いテーマをこれからもお届けします。

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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