大相撲

現実化する横綱不在時代

横綱白鵬・鶴竜のダブル休場が4場所続いて
いる。白鵬は48連続休場中、鶴竜は59連続
休場中である。鶴竜は目下8場所優勝から
遠ざかっている。それだけではない。両横綱
とも35歳である。年6場所制以降誕生した
横綱では35歳まで取った横綱は千代の富士
だけである。その千代の富士は、横綱として
連続休場のきわめて少なかった点が白鵬・
鶴竜と異なる。引退した場所直前2場所が
横綱唯一の連続休場である。36歳目前に引退
している。白鵬は三月場所前に36歳になる。

<鶴竜(左)と白鵬>

こうしてみると白鵬・鶴竜の力士生命は長い
とはとても考えにくい。鶴竜は三月場所で
結果を出さなければ待ったなしの引退になる。
白鵬にしても年6場所制初の36歳横綱という
前人未到の領域にはいることになる。楽観
材料は見当たらない。

それでいて現在大関の貴景勝、朝乃山、正代
に横綱の気配は見えない。貴景勝は24歳、
朝乃山は26歳、正代は29歳である。朝乃山は
三月場所前に27歳になる。なによりも横綱
不在で大関は優勝できないでいる。貴景勝が
昨年の十一月場所久々に大関優勝しただけで
ある。その貴景勝は優勝の翌場所負け越して
いる。横綱への道は険しいと言わざるをえ
ない。

<貴景勝(左)と朝乃山>

横綱不在はかなり現実化が近づいている流れ
である。もっとも、横綱が実質地位化した
常陸山以降では2度横綱不在の時代があった。
最初は宮城山が昭和6年春場所限りで引退
した翌場所からで、昭和6年3月場所から
昭和7年10月場所までの7場所間、横綱は
不在だった。翌場所、玉錦が横綱に昇進して
解消された。

<玉錦のブロマイド>

2度目は平成にはいってからである。平成
4年五月場所前北勝海が引退したことによっ
ておきた。実質的には平成4年五月場所から
平成5年一月場所までの5場所である。こち
らは曙が横綱に昇進して解消した。あとに
貴ノ花という逸材がおり、期待がもたれる
背景があった。

今度横綱不在時代が来たときは、当分横綱は
誕生する気配はない。横綱不在時代はそう
とう長期化するかもしれない。

昼食はラーメンにします。
興味深いテーマをこれからもお届けします。

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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