コロナ禍で入場が13時になったため、服部桜
の相撲を見る機会がなくなったのが、今年
(2020年)であった。服部桜は2015年十一月
場所序ノ口に位置してから30場所を経過した
が、その間わずか3勝しかしていない力士で
ある。原則1場所7番しかない序ノ口で89連
敗という不名誉かつ不滅?の記録をもつ最弱
力士である。
2020年は5場所で0勝37敗の成績で、再び
連敗を記録中である。17歳で入門した服部桜
は現在22歳になった。相撲仲間とは服部桜が
勝つ瞬間を生で見たい、と言いながらその
機会に出くわしていない。森麗は何度か見て
いるし、勝ち越したときにも目の当たりに
したことはある。
5年経過するとある程度体ができ、技も身に
ついてくるのだが、そうはいかないのが服部
桜なのである。通常全敗となると番付が下が
り、対戦相手がだいたい弱くなっていく。
そうすると、ついつい勝ってしまうのが当然
であった。まして幕下以下は7番なのだから、
そうそう連敗の数字が大きくなることは考え
られなかった。これが連敗に対する認識で
あった。
それが覆される日が平成になって訪れた。
この法則は序ノ口力士にはあてはまらない。
まず負けると番付が下がり、弱い相手になる、
という前提が崩れるのである。服部桜は30場
所ずっと序ノ口なのである。
2021年一月場所で服部桜は勝南桜と改名した。
出身地の湘南にちなみ、勝イメージを持たせ
た四股名と推測できる。2021年、勝南桜に
勝利の日はくるのだろうか。といっても現状
のままでは生で見ることができないのが、
なんとも歯がゆい。
ビックカメラにいってきます。
興味深いテーマをこれからもお届けします。