■8位 2度にわたる幕尻優勝
大正15年に協会設定で優勝制度が始まって
以来大関貴景勝の優勝まで467場所が経過
した。そのなかで幕尻優勝はわずか3回しか
ない。そのうちの2回が2020年におこった。
最初の幕尻優勝は2012年三月場所の貴闘力で
あった。4横綱3大関がいて、3代目若乃花
は場所中に引退した。貴闘力は終盤に横綱
武蔵丸、曙と対戦したため、武蔵丸対曙の
横綱同士の対戦がなくなってしまった。
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貴闘力の幕尻優勝から約8年弱、一月場所で
徳勝龍が幕尻優勝を成し遂げた。先場所は
十両西筆頭で8勝7敗だった。それも4勝
7敗から4連勝して勝ち越したのである。
これがなかったら幕内入りはなかった。一月
場所は横綱白鵬・鶴竜が途中休場。大関豪栄
道は負けが先行して苦しい展開だった。徳勝
龍は大関貴景勝と正代だけの上位戦の幸運も
手伝って優勝した。
七月場所、横綱白鵬は10連勝した後2連敗
して途中休場。横綱鶴竜は序盤途中休場で
あった。さらに大関貴景勝は8勝したとたん
に休場した。そんな中で序二段まで落ちて
復活した幕尻照ノ富士が1敗同士の対戦で
大関朝乃山を撃破した。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2020/12/200802千秋楽幕内-207-e1608176051956.jpg)
照ノ富士は千秋楽を2敗で迎えた。3敗は
朝乃山、正代、御嶽海であった。朝乃山と
正代は直接対決であった。照ノ富士は御嶽海
戦であった。単独優勝か、優勝決定巴戦か。
照ノ富士は踏み込んで左上手、右も挟み込む
ようにして上手まわしを取って、そのまま
出て寄り切り。この瞬間、照ノ富士の約5年
ぶり2回目の優勝が決定した。今年2度目の
幕尻優勝となった。
A氏が3位、HR氏が4位に、KW氏が徳勝
龍の幕尻優勝として8位にあげている。
■7位 相撲部屋でクラスター(感染者集団)
猛威をふるう新型コロナウイルスは相撲部屋
を襲った。4月10日、幕下以下の力士一人が
PCR検査の結果、新型コロナウイルスで
陽性反応がでた。当初は一人だけか、という
意識があった。ところがそれから約半月後、
高田川(元安芸乃島)部屋で親方、十両白鷹
山、幕下以下4人の感染が判明した。相撲
部屋は師匠と弟子が稽古、生活をともにする
場である。幕下以下は共同部屋である。無傷
というわけにはいかない環境だった。
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九月場所直前に玉ノ井(元栃東 子)部屋の
所属力士19人が新型コロナウイルスに集団
感染したことが判明した。緊急事態宣言が
解かれ、自主規制で注意している時期とは
いえ、人数も多く、ショッキングな出来事で
ある。相撲部屋はどうしても共同生活になる
し、稽古はどうしても密になる。親方はじめ、
無事な者もいる。かかった者も重症者はいな
いという。それでも玉ノ井部屋の者全員が
休場になった。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2020/12/サンスポA-e1608176138222.jpg)
12月、新型コロナウイルスの感染拡大が止ま
らない。そして新型コロナウイルスはまたも
相撲部屋を直撃した。立浪(元旭豊)部屋
から7人、以前の3人を含め、計10人が感染
した。1人が入院中で、ほかはホテルで隔離
中という。相撲部屋のクラスターは3部屋目
である。そのせいかスポーツ新聞の扱いは
小さかった。
S氏・T氏が5位に、A氏が勝武士とひと
くくりで2位にあげている。