天空海が新入幕を果した。天空海はあくあ
と読む。天空海はどのような出世街道を歩ん
できたのか。改めて振り返ってみた。体は
小学生の頃から大きくなった。高校時代、
下地は相撲ではなく柔道であった。大洗の
トドと呼ばれた。卒業後は専門学校へ進学し、
自動車整備士の資格を取った。しかし、格闘
技に挑戦しょうという思いがわき、立浪(元
旭豊)部屋に入門した。20歳であった。四股
名は最初豊乃浪だった。
序ノ口から2年かかって幕下入りした。幕下
6場所目の2014年三月場所から天空海に改名
した。地元茨城県大洗町の水族館アクアワー
ルドに由来し、それに故郷の空と海をイメー
ジした。難読四股名天空海の誕生である。
四股名で注目されたが、関取になるのに時間
がかかった。序ノ口から7年(その間1場所
中止あり)かかって十両入りした。164勝
123敗○41であった。この間優勝はなく、
じわじわ番付を上げてきた。
しかし、新十両、再十両は大敗して1場所で
はね返された。3度の幕下時代は主に琴手計
(現琴勝峰)、霧馬山、炎鵬、翔猿、志摩ノ
海、舛の勝(現隆の勝)、石橋(現朝乃山)、
大輝(現北勝富士)、竜電、照強、佐藤(現
貴景勝)、琴恵光、錦木などと対戦している。
2019年琴手計(現琴勝峰)には2勝している。
十両に定着したのは、つい最近で2019年の
十一月場所である。十両でも2進1大後退で
あったが、今年(2020年)の七月場所・九月
場所と連続10勝5敗で入幕を決めた。10年
(その間2場所中止あり)弱かかった。これ
は遅い部類に入る。固くなることがあり、
それが出世を妨げてきた面がある。長い道
のりであった。ここまで249勝203敗3休の
成績を残している。
同じ立浪部屋の明生は40場所、豊昇龍は14場
所を要して入幕を決めた。その2人と番付の
地位を詰めてきた。天空海は11月で30歳に
なる。168キロ、突き押し相撲である。力を
出し切って、あたりから一気に出る相撲が
十一月場所見られる。
なべ料理が美味しい季節になりました。
興味深いテーマをこれからもお届けします。