翔猿は兄英乃海の影響で小学校から相撲道場、
さらに相撲教室へ通う相撲少年であった。
高校は相撲の名門埼玉栄へ進学した。北勝
富士とは同期であった。2年生のときには
インターハイで団体優勝している。大学は
日大に進んだ。同期には大奄美がおり、東
日本学生相撲新人選手権で対戦している。
その結果敗れている。
大相撲は既に兄英乃海が木瀬(元肥後ノ海)
部屋で活躍していた。甘い気持ちを断ち切る
ため兄とは別の部屋、追手風(元大翔山)
部屋に入門した。なお、部屋は違っても兄弟
は本割では対戦させない規定になっている。
四股名は岩崎である。
大相撲の世界では順調に出世した。4場所
連続6勝1敗でたちまち幕下に番付を上げた。
幕下は10場所かかったが、負け越しは1場所
であった。序ノ口から14場所かかって十両
入りした。成績は68勝30敗であった。○38で
あった。幕下では舛ノ勝(のちの隆ノ勝)、
竜電、阿炎、霧馬山らと対戦している。
十両から翔猿の四股名になった。しかし、
新十両の場所ははね返された。6勝9敗で
幕下に落ちた。十両から幕下に落ちたときは
すぐに戻らないと、定着してしまう危険性が
あった。翔猿は3場所で十両に戻ってきた。
再十両では負け越し、勝ち越しでなかなか
前進しなかった。2018年は38勝37敗。2019年
は45勝45敗であった。2020年28勝17敗でよう
やく新入幕を決めた。
翔猿は28歳である。体重は131キロと小さい
部類にはいる。得意は押しだが、動いて相手
を翻弄する相撲である。きたる九月場所、
翔猿が重量級にどう挑むのか、小兵同士で
どんな相撲をみせるのか。もう一つの見所に
なりそうである。
少し寝やすくなりました。
興味深いテーマをこれからもお届けします。