大相撲

番付のからくり

2017年6月28日

番付。それは力士、行司、年寄、呼出しなど
が1枚の紙あるいは板に縦書きに書かれた
ランキングである。行司が独特の相撲字で
書き、地位が高いほど大きい文字が書かれる。
原版は縦109×横79センチに書き、和紙に
縮小印刷される。

番付は階級と枚数が書かれていないので、
新聞発表の横書きの番付しか見ないという方
がいるかもしれない。しかし、縦書きの相撲
字の番付は独特の味わいがあるので、けっこ
う好まれているし、力士・親方など協会員が
後援者・支援者などに送っているほどである。
170526十三日目幕内 770
<新大関 高安>

幕内の定員は42名である。では東西21名ずつ
かというと必ずしもそうとは限らない場合が
ある。平成29年七月場所番付では東が大関と
平幕が1名多くて、東が22名、西が20名で
ある。こうした傾向は平成27年七月場所から
横綱と平幕あるいは関脇と平幕各1名ずつ
東が多いカタチで続いている。

当然ながら番付のスペースは東西同じである。
最上段は幕内だが、二段目以降の十両・幕下
から序二段までは東西同人数であるからだ。
序ノ口はたまに奇数人数のときがあるが、
人数は多くなく、年寄などと同じ段なので
影響はない。

それでは幕内の東22名、西20名は同一スペー
スで、どのように書かれているのか。パッと
見ただけでは、それほど文字の大きさに違和
感はない。先場所の平成29年五月場所の番付、
関脇と平幕が、東が多い番付から見ていこう。
五月場所番付
<平成29年五月場所番付>

東西のスペースは同じ171ミリである。これを
見ると横綱・大関3人で2ミリ縮め、平幕で
4ミリ縮めている。その分を関脇2人、小結
1人にあてて27ミリを当てている。西は関脇
小結2人で20ミリである。

今度の七月場所番付、東が、大関と平幕が
1人ずつ多い、東22名、西20名の番付である。
そのサイズは以下である。
七月場所番付
<平成29年七月場所番付>

こうした微妙な操作が行われているが、それ
を感じさせない番付は見事としかいいようが
ない。

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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