横綱鶴竜が琴勇輝の突き押しに防戦一方に追い込まれ、
土俵を回りながら後退するも、反撃の暇なく、土俵を割っ
た。これで早くも2敗目である。どうも鶴竜は離れて取る
パワー相撲にひ弱さを感じる。うまさはあっても圧倒的
パワーに太刀打ちできない。鶴竜は初優勝で横綱に
昇進した。横綱の成績は9勝、11勝、11勝、12勝、10勝、
0勝、全休、12勝、12勝優勝、9勝、10勝、10勝と横綱
在位12場所で優勝わずか1回、勝率6割8分5厘、1場
所平均10、4勝に過ぎない。
<琴勇輝の猛攻に後退する鶴竜>
思いおこせば、優勝経験1度で横綱に昇進した力士は古
くは武蔵山、安芸ノ海、前田山、そして鏡里、吉葉山、最
近では大乃国といずれも弱い横綱だった。横綱としては
物足りなかった柏戸も優勝経験1回で横綱に昇進した。
1回優勝経験だけで強豪横綱になった例外もある。羽黒
山である。
今、稀勢の里が優勝すれば、横綱昇進のムードが出てい
るが、果たして大丈夫なのだろうか。横綱の責任を果たせ
るのだろうか。歴史をふり返ると、優勝経験1回で横綱に
昇進した力士は弱い横綱が圧倒的に多いのである。
<琴勇輝の強烈な攻めに土俵際へ詰まる>
横綱は横綱審議委員会が推薦し、協会が最終的に判断し
て決定する。そこでこの2つの機関が横綱にした判断が
適切か否か通信簿をつけてはどうだろうか。横綱としての
優勝回数、勝率などを基準にして、大横綱・強豪横綱はA、
物足りない横綱はB、弱い横綱はCとするのである。
今まで横綱に上げるだけ上げて、上げた判断の評価はな
にもなかった。それではいけない。過去、安易に上げた
反省から、いまこそ上げた側の責任が問われている。
五月場所中盤戦に突入!
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