十一月場所は琴奨菊6勝、豪栄道5勝と大関は散々だった。
11勝をあげた稀勢の里にしても今年1年間は58勝32敗と
1場所あたり9.7勝にすぎない。これまで大関のことは
様々書いてきたが、つける薬はないと呆然せざるを得な
かった。
ところが、2012年五月場所後に画期的発言があったので
ある。発言したのは横審の鶴田委員長(当時)である。
「大関は10勝あげられなければ関脇に落とす」という
ものだ。メディアでさえこうしたことはどこも提案して
こなかった。
以前は9勝6敗の大関をクンロク大関と揶揄した時代が
あったが、それさえも消えた。今年は大関は14場所あった
が、優勝にからんだのは稀勢の里の五月場所、琴奨菊の
七月場所だけである。
現状の大関は昇進前だけそこそこの成績で上がってしまえ
ばその後の成績は1ケタ勝利が多すぎる。これは横綱の
日馬富士・鶴竜も例外ではない。
それならば鶴田発言を受け入れざるを得ないのではな
いか。大関がいなくなるというご意見に対して一言。
横綱は品格力量抜群の者に限定すればいい。2場所連続
優勝程度で昇進させなければ大関が消えることはない。
今こそ鶴田発言に耳を傾けるべきときである。