大関琴奨菊が豊ノ島にあたり負けし、後手にまわって
切り返しで敗れた。それにしても負け方も、テー
ピングしている右肩も痛々しい限りである。先場所
右大胸筋断裂全治3カ月と診断されたて休場した
負傷は当然治癒しているわけがない。カド番だから
無理して出場したのだろうが、相撲が取れるの
だろうか。
負けがこんだから休場というこれまで多くの横綱・
大関がとってきたパターンはいただけない。相撲を
取るなら最後まで取る。力士生命に影響がでるなら
早めの休場が望ましい。
横綱玉の海は1971(昭和46)年九月場所、休場を
すすめる周囲に対し出場を決めた。「ぶざまな相撲を
取ったら遠慮なく批判してください」とNHK解説者で
あり報知新聞切り捨てご免欄の筆者である玉の海さんに
語っている。横綱玉の海はこの場所不調ながらも
右四つ、腰でとる相撲を取り12勝3敗で乗り切って
責任を果たした。玉の海は休場のあり方に貴重な
指針を示してくれた。