大相撲の電光掲示板では幕内と十両の間に中入という文字がある。
また十両最後の一番で行司はこれにて中入~と口にする。中入とは
何か。十両の取組が終わって幕内の取組が始まるまでの休憩時間で
ある。実際は幕内土俵入り、横綱土俵入りが終わってからが休憩時
間である。16時5分に審判部が入場する。取組が押していると休憩
時間は短くなる。
張出とは何か。番付は横綱・大関・関脇・小結が3人以上いた場合、
番付の枠の外に四股名を書いた。現在この方法は取らず、すべて枠
内に納めている。張出がなくなった理由と時期はいつか。平成6年
五月場所で廃止された。その理由は、力士の総数が急増し、番付の
左右に張出のためのスペースを設ける余裕がなくなったためである。
大相撲ダイジェストという番組があった。23時台にNET(現在のテ
レビ朝日)で30分くらい放送された。昭和34年から43年間続いた。
筆者が見た時期は昭和40年台だったが、解説は秀ノ山(元笠置山)
であった。ビデオが普及するまで昼間の大相撲中継が見られない方
にとっては貴重な番組だった。

幕下以下の力士を声援するファンを見かけることがある。力士が成
長し、出世していく姿は楽しみである。それでも十両以上の関取に
なるのは容易ではない。九月場所番付では総力士数は611人である。
そのうち関取は70人である。率にして11%である。大多数が脱落し
ていくのである。

仕切りは相手と呼吸を合わせるために行う。同時に立って初めて相
撲が成立する。仕切り制限時間ができたのは昭和3年のラジオ放送
の開始である。それまでは仕切り無制限だったから21時半ごろ打ち
出しだった。ラジオ中継開始とともにできたものがもう一つある。
仕切り線である。最初間隔は60センチであった。現在は70センチで
ある。