豊昇龍の途中休場と大栄翔の初日からの休場で、横綱・大関の対戦
圏内が変化した。大の里・琴櫻は前頭5枚目明生までが番付上の対
戦圏内になる。なお、安青錦・若元春・王鵬・阿炎は横綱・大関戦
3番を終えている。阿武剋は2番終え、豊昇龍戦はなくなった。小
結欧勝馬は琴櫻戦を、同じく小結高安は大の里戦を残している。
今日一番の好取組は安青錦対高安戦であろう。横綱豊昇龍・大関琴
櫻・関脇霧島を破っての4勝1敗の安青錦。まだ入幕3場所目であ
る。大関琴櫻・関脇若隆景に勝って1敗後4連勝中の高安。優勝し
そうでできない。だが、まだ早いが今場所の展開によってはチャン
スかもしれない。

相撲は、四つ身の争いから離れて押し込む高安。こらえる安青錦。
しばらくこの攻防が続いた。安青錦が下からはいって四つに持ち込
む。ゆさぶるも高安こらえる。右上手が遠かった高安が上手を取る
と豪快に安青錦を投げ、1敗同士の対決を制した。
2敗琴櫻は曲者阿炎と対戦した。阿炎は何を思ったか、立ち合い中
途半端な変化に出た。そこをがっちり右四つに組み止めた琴櫻がそ
のまま寄った。白房下土俵で寄り切った。阿炎の自滅的な相撲だっ
た。

一人横綱大の里への期待は大きい。大の里がくずれたら大相撲は混
迷へ突入しかねない。対戦相手は上位初進出の阿武剋である。大の
里は立ち合いから圧倒して押し出した。速攻の勝利であった。日体
大時代の同期生同士はプロでは差がついてしまった。
