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2025年一月場所総評

★優勝争いについて

13日目を終えて5人が優勝圏内。まさに誰が優勝するかわからない
情勢だった。千秋楽は優勝決定巴戦になってわきにわいた。近来ま
れにみる面白い展開であった。もう少しレベルが高かったらなおよ
かった。

<巴戦出場3力士>

★優勝した豊昇龍に関して

いささか負けすぎた。そのため自力では金峰山との差を縮められな
かった。王鵬が金峰山に勝って回ってきたチャンスを生かした。地
力の面ではやはり王鵬・金峰山より上だった。12勝スキあり優勝だ
ったことは肝に銘じたほうがいい。

★豊昇龍の横綱は

3場所33勝、4場所42勝、5場所52勝である。これで横綱にしては
いかにも強引につくった印象は免れない。横綱は力量抜群の特別な
存在である。常勝、安定性、盤石を継続できなければ務まらない。
今の豊昇龍では無理がある。

<優勝した豊昇龍(右)>

★引退した照ノ富士に関して

一月場所で引退するとは思っていなかった。ケガで大関を降格し、
序二段まで番付を下げた。そこから復帰して横綱にまで上り詰めた。
このような奇跡はもう二度と見られないと思う。稀有な横綱であっ
た。

★琴櫻対熱海富士戦がやり直しになったことについて

ことのいきさつはこうだ。朝日山(元琴錦)審判が琴櫻の足が完全
に出ないうちに勝負あったの手をあげたというのだ。しかし、琴櫻
はそれをみて力を抜いたわけではない。従ってやり直しはおかしい
と観戦レポートに記した。

ところが、朝日山が手をあげたのを見て伊之助が熱海富士の西にう
ちわをあげた。それを見て琴櫻が力を抜いた可能性があるという。
だが、熱海富士に落ち度はないのにやり直しはおかしい。やり直し
て熱海富士が負た場合はどうなるのだ。朝日山審判の責任は重大に
なる。負けてもかげ星として白星扱いにする処置を発表すればよか
った。そうしない限りやり直しは納得できないはずだ。

<問題となった琴櫻対熱海富士>

★幻の取組は

若元春対琴櫻
若元春対豊昇龍
若元春対大の里
東関脇若元春は大関戦が一番もなかった。これは落ち度といってい
い。

豊昇龍対阿炎
琴櫻対大栄翔
霧島対豪ノ山
王鵬対豪ノ山

★三賞について

優勝したら殊勲賞はやめたほうがいい。殊勲賞は優勝した横綱・大
関あるいは好成績の横綱・大関を倒した者でいい。二重基準はいら
ない。勝ったら敢闘賞もおかしい。勇み足や反則で勝つこともある。
問題は勝ち方であり、同時に負け方なのである。なお、敢闘賞は金
峰山・霧島、技能賞は王鵬となった。

<三賞受賞者>

★琴櫻は5勝10敗と惨敗したが

九月場所は8勝で横綱と騒ぐのはきわめておかしな現象だった。相
撲はずいぶんもろかった。大関として優勝を争ったのは十一月場所だ
だった。その場所だけが特別よかっただけの話である。

★最後に場所の採点を

60点

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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