優勝がからむ三番に注目した。1敗金峰山と3敗大関豊昇龍が激突
した。金峰山のパワー相撲が豊昇龍に炸裂すると危ない。豊昇龍が
金峰山のパワーを封じて十分の体勢をつくるか。豊昇龍は勝たない
と大関の責任は果たせない。
両力士気合十分。勝負は一瞬で決まった。豊昇龍は腕をたぐっては
たき込んだ。豊昇龍はしてやったりで金峰山と1差となった。大関
でただ一人の優勝圏内である。
2敗王鵬と3敗霧島が組まれた。突き合いから王鵬の引きに乗じて
霧島が攻め込み後ろについた。そのまま後ろについて正面土俵で送
り投げを決めた。
3敗尊富士は大関琴櫻と対戦した。相撲は、左四つで尊富士が寄っ
ていく。琴櫻は体を入れ替え、尊富士を土俵際に追い込んだ。だが
次の瞬間尊富士の強烈な突き落としが決まった。琴櫻は大きくとば
された。館内のお客さんが驚きをもってこの相撲を見届けた。
琴櫻は7敗となり、後がなくなった。残りの対戦相手は金峰山、大
の里、豊昇龍である。負け越しの恐れが現実化直前まできた。先場
所の優勝はいったい何だったのか。
12日目を終えて優勝争いは混沌としてきた。2敗金峰山、3敗豊昇
龍・王鵬・霧島・尊富士と5人が優勝圏内となった。13日目は5人
の直接対決はない。まだ対戦がない取組は以下である。
金峰山対王鵬
金峰山対霧島
豊昇龍対尊富士
王鵬対尊富士
優勝の行方は大詰めを迎えんとしている。