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四股名の大元 琴

佐渡ヶ嶽部屋といえば頭に琴がつく四股名。これが
常識化して長い時間が過ぎ去ってきた。この四股名
の大元は佐渡ヶ嶽部屋創設者の初代琴錦である。初
代琴錦の故郷である香川県の観音寺にある琴弾八幡
宮に由来している。

<元初代琴錦の佐渡ヶ嶽>

昭和30年7月、元小結初代琴錦が7人の弟子を引き
連れ、元佐賀ノ花の二所ノ関部屋から独立しておこ
した部屋が佐渡ヶ嶽部屋である。ただ、本家二所ノ
関(元大関佐賀ノ花)が琴ヶ濱を手放さなかった。
当時の二所ノ関部屋の幕内力士は玉ノ海(後の玉乃
海)と大天竜しかいなく、看板力士の琴ヶ濱を失い
たくなかった。

琴ヶ濱が移籍できたのはなんと3年以上たった昭和
33年の十一月場所だった。琴ヶ濱はすでに大関にな
っていた。元初代琴錦の佐渡ヶ嶽が育てた幕内力士
は1横綱、1大関、1関脇などである。

琴ヶ濱
琴櫻
長谷川(本名)
琴乃富士

昭和49年七月場所前、横綱琴櫻が引退を声明した。
しかし、師匠佐渡ヶ嶽(元初代琴錦)との話し合い
が十分でなかった。引退を引っ込める、引っ込めな
いでもめる結果になった。

<元琴櫻の佐渡ヶ嶽>

琴櫻は白玉部屋を興す予定であった。ところがここ
で思いもよらないことがおこった。病気中であった
佐渡ヶ嶽が突然亡くなってしまった。急遽琴櫻は佐
渡ヶ嶽部屋を引き継ぐ展開になった。佐渡ヶ嶽(元
初代琴錦)がもう少し長生きして、琴櫻が独立して
いたら部屋の力士すべてに「琴」がつくことはなか
ったかもしれない。

元琴櫻の佐渡ヶ嶽は弟子育成に非常に熱心な方であ
った。テレビの解説者のときも自分の弟子の相撲に
は思わず力が入ってしまった。2大関、5関脇1小
結など多くの弟子を幕内力士に育てた。

琴ヶ嶽
琴風
琴若
琴千歳
琴ヶ梅
琴稲妻
琴富士
2代目琴錦
琴ノ若
琴椿
琴別府
琴龍
琴光喜(当時関脇)
琴欧洲(当時関脇でH17年11月場所後大関昇進)
琴奨菊(当時幕内)
琴春日

<元琴ノ若の佐渡ヶ嶽>

平成17年十一月場所中に元琴櫻の佐度ヶ嶽は定年を
迎えた。現役で娘婿の琴ノ若は合わせるように引退
し、佐度ヶ嶽部屋を引き継いだ。先代の意志を引き
継いで弟子集めには熱心である。今年の十一月場所
で部屋を引き継いで19年になる。先代から引き継い
だ弟子のうち2人を大関に育てた。

琴勇輝
琴恵光
琴ノ若 子
琴勝峰

佐度ヶ嶽部屋の繁栄は大関を出せるか否かにかかっ
ている。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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