今年(2022年)に入って4場所経過したが、優勝者は
以下である。
1月 関脇御嶽海
3月 関脇若隆景
5月 横綱照ノ富士
7月 前2逸ノ城
照ノ富士以外は優勝候補としてあげられたわけでは
なく、思いもよらない結果であった。特に若隆景と
逸ノ城は初優勝であった。九月場所の見所は、誰が
優勝するかではなく、上記4人以外から優勝者出るか
否かである。先の4人以外の優勝者だと今年は5人
すべて違う優勝者の顔ぶれになる。そうなると6人
すべて違う優勝者の年になる恐れさえ出てくる。
昭和33年、年6場所制がスタートして6人すべて優勝
者が異なったのは昭和47年である。前年10月安定感
抜群の横綱玉の海が亡くなるという悲劇に襲われた。
腰で取る相撲は双葉山と比較する楽しみが出てきた
矢先だった。一人横綱北の富士は十一月場所こそ優勝
したが、翌場所から不調に陥った。その結果乱戦場所
が4場所続いた。九月場所、北の富士が復調した。
十一月場所は弱い大関琴櫻の思いもよらない優勝で
幕を閉じた。その結果優勝者は以下の6人になった。
1月 前5栃東
3月 関脇長谷川
5月 関脇輪島
7月 前4高見山
9月 横綱北の富士
11月 大関琴櫻
一月場所から七月場所は初優勝であった。
次が平成3年である。この年、横綱千代の富士・大乃
国が引退している。横綱旭富士は翌年一月場所で引退
している。いわば横綱引退期であった。特に千代の
富士のように優勝31回も達成した大横綱の引退は大き
く、時代の過度期であった。優勝者は次の6人であっ
た。
1月 大関霧島
3月 横綱北勝海
5月 横綱旭富士
7月 前13琴富士
9月 前5琴錦
11月 大関小錦
霧島、琴富士、琴錦が初優勝であった。琴錦は43場所
後に再び平幕優勝している。23歳での初優勝だった
が、2回目の優勝のときは30歳になっていた。
令和2年はコロナ禍で無観客、1場所中止になった
年である。この年も優勝者は異なるが、5人なので
参考として触れておく。横綱白鵬・鶴竜の休場が目立
つようになった年であった。
1月 前17徳勝龍
3月 横綱白鵬
7月 前17照ノ富士
9月 関脇正代
11月 大関貴景勝
徳勝龍と正代が初優勝だった。正代は一月場所も徳勝
龍と優勝を争い、直接対決で負けている。照ノ富士は
ケガで序二段まで番付を下げながら、幕内に復帰した
場所であった。
さて九月場所はこれだという決め手のある優勝候補は
いない。照ノ富士は低空飛行が続いているので決定打
に欠ける。大相撲は混沌の時代に入っている。